今回は、『子宮筋腫の症状チェック!おなら・おりもの・出血・腰痛など』というタイトルでお送りします。
子宮筋腫という病名は、女性ならばほとんどの人が聞いたことがあるのではないでしょうか?
子宮の病気の中では、子宮がんと同じくらいよく知られている病気だと思います。
子宮筋腫というのは、腫瘍のことです。
子宮の中にできる良性の筋肉のコブのことです。
実は私の友人が子宮筋腫で数年前に手術したのですが、取り出したのは2kg以上にもなる超巨大な筋腫だったそうです。
今回はそんな友人の症例も紹介しながら、子宮筋腫の症状について説明していきたいと思います。
子宮筋腫の症状チェック!おなら・おりもの・出血・腹痛など
では子宮筋腫の症状をチェックしていきましょう。
主な症状は次のような症状となります。
- 月経過多(出血)…生理の出血量がかなり多くなりナプキン1枚では漏れてしまう・レバーのような血の塊が出ることがある
- 月経の期間が長い…いつも7日以内に終わるのが、10日以上続くこともある
- 生理痛がひどい…痛み止めなどのお薬が効かなくなることもある
- 生理日以外でも痛いことがある
- 不正出血がある(生理と生理の間に出血があること)
- うすい黄色っぽい性状のおりものが出る
- 月経の出血量が多くその期間が長いことから、貧血を引き起こすことが多い
(貧血の症状としては、動悸・息切れ・めまい・ふらつきなどがある)
これらの症状が子宮筋腫の症状として挙げられます。
また、筋腫が大きくなると、
- 膀胱を圧迫して、頻尿(ひんにょう・尿が近くなる状態のこと)となる
- 下腹が出っ張ってくる
- 下腹に触れると硬いものに触れる
- 下腹の痛みや腰痛がある
- 便秘になることがある
これらが子宮筋腫が大きくなると出やすくなる症状です。
また、子宮筋腫が腸へ与える影響として、排便やおならの状態が悪くなることを気にする人も多いようです。
確かに筋腫が腸を圧迫してしまうと、便の通りが悪くなり便秘になることも考えられます。
そして、ネット上では、その便秘によってガスが多く発生してしまうという記事をよく目にしますが、私は特にそのような情報を産婦人科医から聞いたことはないのが正直なとこです。
便秘に関しても、子宮筋腫が原因で便秘が起こっているとは限りません。
排便の状態は色々な環境の変化やその時の身体の状況で、便秘になったり下痢になったりするものです。
ですので、私は「便秘とおなら」に関しては、子宮筋腫の症状として考えられるかもしれないけど、はっきりと特有な症状ですという説明はできません。
では次に、超巨大なサイズの子宮筋腫を手術で取り除いた私の友人がどんな症状があったのかについて紹介していきましょう。
子宮筋腫のサイズが大きいとどんな症状が出る?
私の友人から取り出された筋腫は、小玉スイカの大きさはあったと言います。
重さは2Kg以上で、医師がお腹の上から触るとその硬さですぐに筋腫があることが分かったと言います。
本人はなんでそこまで放置しておいたのか?
彼女はただ「最近お腹が出てきたなぁ…」というくらいにしか思わなかったそうです。
そんな彼女の症状と言えば次のような症状になります。
- ちょっとだるい感じ
- お腹が張って、うつ伏せで眠れない
実はこれだけだったのです。
生理の時の出血量も若い時から多めだったので気付かず、不正出血もなく痛みもない状態でした。
人によっては、何の症状もなくたまたま受けた健康診断で発覚したという人もいます。
しかし、ほとんど無症状というのは、実はとても注意しないといけない危険な状態なのです。
子宮筋腫があると貧血になることが多いのですが、この貧血の状態は最初の内は軽いためその変化に気が付かない人も多いのです。
そして貧血の程度は徐々に悪くなっていくので、身体も少しずつ慣れていき
「最近なんとなくだるいなぁ…」
という程度で様子をみる人も多くいます。
実際、私の友人もそうでした。
かなり貧血が進んでいるのに、「特別な症状がないからよくわからなかった」と言っていました。
このように貧血が進んだ状態は、動悸や息切れなどの症状が出るだけではなく、心臓にも負担をかけていきます。
血液は酸素を運んでいるのですが、その酸素の量が足らなくなると心臓はどんどん働いて血液を回そうとするんですね。
その結果、心臓に負荷がかかって心臓が肥大してしまい危険な状態になることもあるのです。
ですので、症状がないことを軽くみてはいけません。
そして、子宮筋腫の症状の中には、とても怖い症状が出るケースがあります。
それが、「粘膜下筋腫(ねんまくかきんしゅ)」という種類の子宮筋腫です。
子宮筋腫の一種である粘膜下筋腫の症状とは?
子宮筋腫の症状の中でとても怖いものが、粘膜下筋腫(ねんまくかきんしゅ)と言われるものです。
子宮筋腫というのは、子宮のどこにでもできますが、約95%が子宮体部にできると言われています。
しかし、粘膜下筋腫というのは、子宮内膜の下に筋腫ができてしまいます。
この筋腫は子宮の内側に向かって大きく飛び出てきます。
生理の時には子宮内膜が剥がれ落ちて出血するので、そこに筋腫があると剥がれ落ちる面積が広くなるので、生理の時の出血量がかなり多くなるんです。
また、不正出血(生理時以外の出血)も多くなります。
粘膜下筋腫が怖いのは、とんでもない出血が起こることがあり、その出血量が多いために生命に関わる危険な状態になることもあるんです。
そして、この筋腫があるために、受精卵が着床しにくく(赤ちゃんができる卵が子宮の中に定着しにくいこと)、不妊症や流産の原因にもなるので、小さくてもこの種類は手術になることが多いです。
ですので、生理の時の出血の量が多いと感じたり、不正出血がある場合などは早めに婦人科を受診することをおすすめします。
子宮筋腫の症状などについてのまとめ
今回、子宮筋腫の症状などについて説明してきました。
では、まとめてみましょう。
- 月経の量がかなり多くなる
- 月経の期間が長い
- 生理痛がひどい
- 生理日以外でも痛いことがある
- 不正出血がある(生理と生理の間に出血があること)
- うすい黄色っぽい性状のおりものが出る
- 月経の出血量が多くその期間が長いことから、貧血を引き起こすことが多い
(貧血の症状としては、動悸・息切れ・ふらつきなどがある)
- 膀胱を圧迫して、頻尿となる
- 下腹が出っ張ってくる
- 下腹に触れると硬いものに触れる
- 下腹の痛みや腰痛がある
- 便秘になることがある
*便秘やおならの症状に関しては、子宮筋腫の特徴的な症状とは考えにくい。
子宮筋腫はこのような症状が出てくることもありますが、無症状の人もいる。
子宮筋腫というのは、筋腫のできる場所や形、そして数なども人によって様々で、症状もバラバラです。
そんな中、これから妊娠を考えている人は特に、子宮筋腫の種類によっては妊娠が難しくなるケースもあるので、生理の時の出血量などよく観察して早期に発見できるようにしておきましょう。