今回は、『梅毒の潜伏期間はどれくらい?その間の感染力・うつるのかについても説明!』というタイトルでお送りします。
梅毒というのは性行為によって感染する性感染症のひとつです。
普通、感染症というのはそれぞれ潜伏期間という期間があって初期症状が出てくるのですが、梅毒の潜伏期間は少し特徴的です。
では、どんな特徴があるのでしょう。
また、その潜伏期間に感染することはあるのでしょうか?
今回は、そんな梅毒の潜伏期間について色々説明していきたいと思います。
梅毒の潜伏期間ってどれくらい?
潜伏期間というのをご存知でしょうか?
潜伏期間というのは、梅毒に感染してから最初に症状が現れるまでの期間のことを言います。
この期間は、無症状なので感染したことに気付きにくい時期と言えるでしょう。
梅毒の症状についての詳しい説明はこちらの記事をご参照ください。↓
梅毒に感染した場合、感染後は症状の経過に伴って第1期から第4期に分かれます。
下記の図を見ながら説明しましょう。
(梅毒の病気とその症状について:国立感染症研究所HPより引用)
梅毒の潜伏期間には次の2つがあります。
- 第1潜伏期
- 第2潜伏期
です。
第1期の症状が現れるまでの潜伏期間のことを「第1潜伏期」と言います。
この第1潜伏期は約3週間となります。
そして、その後に第1期の症状が現れるのですが、その症状は2~3週間で治まってきて、第2期の症状が出始める3か月後まではほぼ無症状となります。(期間は個人差があります。)
この2回目の無症状の時期のことを、「第2潜伏期」と言うのです。
第2潜伏期に関してはかなり個人差があり、感染してから約3週間~3か月となります。
では、この潜伏期という期間の感染力について説明していきたいと思います。
梅毒の潜伏期間に感染力はある?うつることはある?
梅毒の潜伏期間で、血液検査が陰性に出たとしても梅毒に感染している以上、病原菌は身体の中にいるわけです。
第1潜伏期、第2潜伏期に関わらず、病原菌が身体の中にいるということは感染させる力があるということです。
特に第1期梅毒~第2期梅毒期の間の感染力はかなり強く、いくら症状が出ない潜伏期間であっても人から人にうつってしまう可能性は十分あります。
例えば、感染の可能性があると思っていない場合、自覚症状が出るまでの約3週間の潜伏期間で更に別の方と性行為をした場合、どんどん感染が拡がっていくかもしれないということです。
それが、第2潜伏期となるともっと感染力は高くなっていることが考えられ、感染者は増えていくことは容易に想像できると思います。
では最後に、梅毒の潜伏期間に感染しているかどうかの検査はできるのかどうかについて説明していきたいと思います。
梅毒の潜伏期間に検査はできるの?
まず説明しておきたいのは、梅毒の検査は感染してから約3~4週間が経過しないと正確な反応が出ないということです。
例え梅毒に感染していたとしても、第1潜伏期の間に受診して検査しても陽性反応が出ない可能性が高いのです。
ですが、梅毒の潜伏期間はこれまで説明してきたように、第1潜伏期と第2潜伏期があります。
第2潜伏期に関しては、もう既に梅毒に感染して最初の症状が現れる1期梅毒の時期を過ぎていますので、陽性に出る可能性が高いです。
なので、第1潜伏期に検査をしても無意味なことが多いですが、第2潜伏期に検査をすることは意味があるでしょう。
※この第1、2潜伏期の時期や期間については、かなり個人差があるのではっきりと「感染後何週目には〇〇です」と断定はできません。
梅毒の潜伏期間やその間の感染力についてのまとめ
今回は、梅毒の潜伏期間やその間の感染力について説明してきました。
では、まとめてみましょう。
梅毒の潜伏期間は第1潜伏期と第2潜伏期があります。
第1潜伏期は感染してから、約3週間くらいです。
また、第2潜伏期は個人差がありますが、感染してから約3週間~3か月くらいです。
第1潜伏期、第2潜伏期に関わらず、身体に病原菌がいるということは感染力は十分あり性行為によってどんどんうつっていく可能性はあります。
梅毒の恐ろしいところは、この2つある潜伏期だと思います。
他の感染症などではだいたい1つの時期だけのことを言いますが、梅毒には潜伏期が2期もあります。
特に第2潜伏期については、この間に症状が出ないことで、私たちは症状が治まったと勘違いして病院にいくのをやめたりします。
すると、知らない間にどんどん症状が進んでいくのです。
なので、梅毒という性感染症の中でも、この潜伏期間という時期はとても重要なポイントだと思っています。
そして、この潜伏期についての知識を深めるということはとても大切なことだと考えます。
また、梅毒の症状についてはこちらに詳しく説明していますので、ご覧ください。↓
梅毒の症状であるしこりの特徴についてはこちらの記事をご覧ください。↓
梅毒の原因菌についてはこちらの記事をご覧ください。↓
梅毒の感染経路についてはこちらの記事をご覧ください。↓
梅毒の検査方法などについては、こちらの記事をご覧ください。↓
梅毒の治療についてはこちらで説明していますので、ご覧ください。↓
梅毒の末期症状については、こちらの記事をご覧ください。↓