看護師ミカ こんにちは、現役看護師のミカです。

今回は、『水いぼの感染経路や感染力は?お風呂や洗濯の時に予防方法はある?』というタイトルでお送りします。


水いぼというのは、医学用語では「伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」と言います。

そして、水いぼの原因となるウィルスの名前もそのまま「伝染性軟属腫ウィルス」というウィルスによって感染していきます。

水いぼは、基本的には小児がかかりやすい病気ですが、大人でもまれに感染することはあります。

水いぼというのは、潜伏期間が2~7週間、またそれ以上になることもあり、皮膚にプクッとした1~5ミリのピンク色のできものができます。

水いぼの画像写真

そして、そのできものの中には白い芯のようなものが見えており、そこにウィルスが含まれているのです。

例えば、そのできものを引っ掻いて破れた場合に中からウィルスが飛び出して、感染源となるわけです。

今回は、そんな水いぼの感染経路や感染力、そしてお風呂や洗濯などの時に何か予防方法はあるのか、などについてご説明いたします。

水いぼはどういった感染経路を通って感染していくのでしょうか?

そして、その感染力はどのようなものなのでしょうか?



 

水いぼの感染経路と感染力は?

水いぼは伝染性軟属腫ウィルスが原因となり感染していく病気です。

伝染性軟属腫ウィルスがどういった経路で感染していくのか、そして、その感染力についてご説明します。

水いぼの感染経路は?

水いぼの感染は、水いぼの中や外に付着しているウィルスに直接触れることで感染します。

しかし、直接触れなくても水いぼのウィルスに触れたタオルや衣類などに触れて感染することもあります。

例えば、肌が乾燥していて荒れていたり、小さな傷や湿疹などがあれば、そこからウィルスが侵入していき感染してしまいます。

また、主にプールで感染が広がりやすいです。

ビート板を持って泳いでいる少年
 

そして、プールの中の水で感染するのではなく、

プールで使われるビート板や浮き輪などに付着したウィルスに触れて感染することが多いです。

他には、スポーツでも

身体に直接触れることのあるスポーツ、レスリングや柔道、相撲などでも感染しやすいです。
 

では、水いぼの感染力はどうなのでしょうか?

水いぼの感染力は?

水いぼは、主に幼児に多くみられる感染症です。

これはなぜかと言うと、幼児の身体はまだ十分な免疫機能が確立されていないからです。

それに比べて、大人が感染しにくいのは、幼児よりも免疫機能が確立していて、抵抗力があるのでウィルスをやっつける力があるからです。

でも幼児がみな感染しやすいかと言われればそうでもありません。

大人でも幼児であっても、健康で傷のない肌から感染することはあまりありません。

そして、水いぼの感染力が強いとか弱いについては、何も基準がなくはっきりとしたことは言えません。

感染力は弱くても皮膚トラブルの多い幼児にウィルスがくっつけば感染しますし、もちろん免疫機能が低下している高齢者が感染することも考えられます。

感染してしまえばどんどん増殖してしまうウィルスですし、その水いぼがある間はずっと生き続けています。

ただ水いぼは、学校保健安全法で指定された感染症ではありませんので、学校への出席停止などの指示は出ていません。

学校保健安全法で指定されず、学校への出席停止などの命令がないということは…

  • 感染したとしても、時間はかかるが自然に治る感染症だということ
  • きちんと予防しておけば感染は防げること
  • 水いぼができること以外に、全身の状態が悪化するなどの危険性がないこと

などが考えられます。

感染力は強くても弱くても、うつらないように対策しておけば、感染の拡大は防げます。
 

では次に、水いぼの感染を防ぐ予防方法についてご説明したいと思います。



水いぼに感染したときにお風呂や洗濯の時にできる予防方法はあるの?

水いぼに感染した子供や大人が家族の中にいた場合、お風呂や洗濯などの時にできる予防方法はどんなことがあるのか紹介します。

水いぼに感染した家族がいる場合にお風呂でできる予防方法は?

水いぼに感染した家族がいる場合、お風呂でできる予防方法は次のようなことがあります。

  • 入浴は一緒に入らず、別々に入る。
  • お風呂では家族が使うものはほとんど一緒なので、湯船、洗面器、身体を洗うスポンジやタオルなど、使用した物は全てきれいに洗浄してから使う。
  • タオルやバスタオル、足ふきマットなどは別々のものを使用する。
  • そして、もし、一人では入れない感染した子供と一緒に入る場合、入浴後には丁寧に身体を洗い流す。
  • お風呂に入ったあとには、皮膚のケア(保湿剤を使用して、肌荒れをケアするなど)をする。
    皮膚のケアをすることで、肌のトラブルが起きにくく、ウィルスが感染しにくくなります(^^)

 
 

では次に、洗濯の時にできる水いぼの予防方法についてはどうでしょうか?

水いぼに感染した家族がいる場合に洗濯をする上でできる予防方法はある?

入浴の際に、感染した家族が使ったものは、よく洗浄してから使うようにとご説明しました。

でも、それを洗濯する際に洗濯物を別々にするとか、それだけ手洗いで洗うなどといったところまでしなくてもいいです。

いつも通り、洗剤で洗濯をして、それを天日に干して、それでも尚その洗濯物からウィルスに感染したという話はこれまでに聞いたことはありません。

そこまで神経質になることはないでしょう。

ただ、感染した家族が使ったタオルや衣類などを、そのまま長時間に渡って洗わずに放置しておくのはあまりよくないです。

そこから菌も繁殖しやすいですし、衛生上も好ましくありませんので、なるべくすぐ洗濯することをおすすめします。

まとめ

今回は、水いぼの感染経路や感染力について、そして、お風呂や洗濯の時にできる予防方法などについてご紹介しました。

水いぼというのは、放っておいても長い期間かかりますが、治る病気ではあります。

ただ、身体の目立つ場所にあったり、数が多かったりすると、美容上の問題としても気になりますよね。

感染しないように、普段から健康な肌、傷のできにくい元気な肌に整えておくように心がけましょう。