今回は、『生理前のカンジダを毎月繰り返すのが治る薬や予防法は?病院に行くべき?』というタイトルでお送りします。
カンジダの原因となるカンジダ菌というのは『カビの一種』ですが、もともと女性の膣内や口の中、そして、腸管などに常在菌として存在します。
私達の身体が健康で免疫力が十分にある状態だと、このカンジダ菌は静かにしていて何も症状は出ません。
しかし、ストレスや病気などで免疫力が下がったときは、カンジダ菌が増えていって、カンジダ症を引き起こします。
そして、このカンジダ菌が特に増殖しやすい時期というのがあります。
それが、生理前の時期です。
今回は次の内容で説明していきたいと思います。
生理前のカンジダを毎月繰り返すのが治る薬や予防法は?
生理前にはカンジダ菌が増殖しやすいのですが、毎月のように生理前になるとカンジダを繰り返す人がいます。
このカンジダを繰り返す原因というのは、人によって一緒ではなく様々です。
そして、毎月の生理前に繰り返しているのが、毎月同じ原因で繰り返しているのかどうかもわかりません。
ですので、予防法を実践していくと同時に、毎月カンジダを繰り返さないように、お薬も使って、根気強く治していきましょう。
まずは、カンジダのお薬について紹介していきましょう。
カンジダを治すには抗真菌薬などのお薬を使います。
生理前にかかったカンジダを治す薬はどんな薬?
カンジダにかかった場合は、カンジダ菌を抑える効果のある抗真菌薬の膣錠(ちつじょう)を膣の中に入れます。
膣錠には、毎日1個ずつ入れるタイプの錠剤と、1度入れると1週間効果が持続するタイプの錠剤があります。
どちらにするかは医師の判断によります。
例えば、婦人科を受診しますと、
膣内を洗ってもらい、その後、膣内に膣錠を入れてくれます。
また、毎日入れるタイプのものでしたら、医師の指示どおりの日数で処方してもらえますので、自宅で毎日入れることになります。
もし、カンジダを繰り返しているけど、医療機関は受診しないで治したいという場合には、カンジダに使用できる市販薬も売られています。
ただ、市販薬を使用する場合は、以前に病院でカンジダと診断を受けたことがある人に限ります。
カンジダの診断を受けてない場合は、本当にカンジダかどうか分からないからです。
初めて、カンジダかなと思ったら、まずは必ず受診して診断を受けるようにしましょう。
そして、外陰部のかゆみがひどい場合なら、病院で抗真菌薬の塗り薬も処方してもらえます。
もし、かゆみを抑える市販薬を購入する場合には、カンジダ専用の塗り薬を買うようにしましょう。
生理前にかかりやすいカンジダの予防法は?
カンジダ菌というのは、カビの一種ですので、家の中のカビ対策に似たところがあります。
カビが増えにくい環境をつくらないといけません。
ですので、湿気の多い状態や蒸れた状態にしないことが大切です。
では具体的に説明していきましょう。
・ガードルやストッキングは蒸れやすいのでなるべく履かないようにする。
もしストッキングを履かないといけない時には膝までのものにするのもいいと思います。
・厚手の素材のズボン、デニムなどは履かない。
通気性を良くするという意味では、スカートのほうがいいです。
・おりものシートは使っても頻回に交換する。
おりものが増えたりすると、おりものシートを使わないのは抵抗ありますよね。
なので、そんな時にはなるべく、頻回に交換するといいです。
・生理になったなら、ナプキンやタンポンはこまめに交換する。
ただ、時々このナプキンでかぶれてしまうことがあります。
その場合、最近では布ナプキンも売られていますので、一度試してみるのもいいかもしれません。
使い捨てナプキンは石油原料で作られていますが、布ナプキンはオーガニックコットン100%のものなどがありますので、通気性があり蒸れにくいです。
また薄いタイプのものもありますので、パンティーライナーとしておりもの用にも使えますよね。
・免疫力低下はカンジダ菌が増殖してしまう原因となるので、なるべく疲れやストレスを溜め込まないようにして、免疫力を下げないようにする。
・トイレに行く毎に、ビデなどで陰部洗浄しないようにする。
頻回に陰部を洗いすぎると、膣の自浄作用を保っているデーデルライン桿菌という菌をも流してしまいます。
そうすると、余計にカンジダ菌が増殖していきますので、陰部の洗いすぎには要注意です。
このような対応をすることによって、湿気や蒸れを防ぐことができます。
では次に、
「そもそもなぜ生理前になるとカンジダになりやすいのか?」
ということに関して説明していきます。
生理前になると何故カンジダになりやすいの?
- 1 生理前のカンジダを毎月繰り返すのが治る薬や予防法は?
- 2 生理前になると何故カンジダになりやすいの?
- 3 生理前にカンジダになった場合には病院に行くべき?
- 4 まとめ
生理前というのは、黄体ホルモンが増えてきます。
黄体ホルモンが多くなると、膣内ではpHが酸性に傾きます。
この酸性の状態というのは、カンジダ菌が増殖しやすい環境なのです。
膣内は、生理前だけではなく、排卵してから生理までの間や妊娠中なども酸性になります。
その間はカンジダになりやすいということになります。
では、生理前にカンジダになった場合には病院に行くべきなのでしょうか?
生理前にカンジダになった場合には病院に行くべき?
- 1 生理前のカンジダを毎月繰り返すのが治る薬や予防法は?
- 2 生理前になると何故カンジダになりやすいの?
- 3 生理前にカンジダになった場合には病院に行くべき?
- 4 まとめ
最近では、市販薬でもたくさんカンジダに効果のある薬が売られています。
ですが、初めて生理前にカンジダになった場合は、すぐに市販薬を使うより、必ず病院に受診して治療してもらったほうがいいです。
それは、初めて経験した症状がカンジダではなかった場合に、これら市販薬を使ってしまうと症状が悪化する可能性があるからです。
そして、初めてではなく、何回も症状を繰り返している場合には、自分でもカンジダだと判断できると思います。
その場合には、市販薬でも問題はないでしょう。
しかし、私は個人的には、カンジダを繰り返す場合にも婦人科を受診したほうがいいと思っています。
何故なら、正確な診断をしてもらった上で薬を処方してもらえることや、もし、カンジダ以外の病気にかかっている場合でも早期に見つけてもらえるからです。
ですので、カンジダになった場合、または繰り返す場合には、なるべく婦人科を受診することをおすすめします。
まとめ
今回は生理前のカンジダを毎月繰り返すのが治る薬や予防法などについてまとめてみました。
カンジダはただでさえ、苦痛な症状が続きます。
その上、毎月のように症状を繰り返すとなると、本当につらいことだと思います。
ここで説明した予防法を実践してみることで、少しでも早く改善することができれば、と思います。