看護師ミカ こんにちは、現役看護師のミカです。

今回は、『狭心症と心筋梗塞の症状の違いは?痛みが出たら何科に受診すべき?』というタイトルでお送りします。


私が看護師として就職して、初めて配属された病棟は循環器内科の病棟でした。

まさに、狭心症やら心筋梗塞などの患者さん達がたくさん入院している病棟です。

心臓や血管の病気というのは、症状がなければ見た目は元気に見えますが、でも怖い症状が急にやってくるので毎日ヒヤヒヤしながら勤務していたのを思い出します。

狭心症や心筋梗塞で注意が必要なのは、決して心臓のあたりのみが痛いわけではないことです。

狭心症と心筋梗塞の症状の違い

例えば、歯が痛かったり、肩が痛かったり、とその症状は様々なので心臓が悪いことに気づかないこともあるためとても危険なんです。

そんな症状を少しでも理解していただくために、今回は狭心症や心筋梗塞などの症状について色々説明していきたいと思います。




 

狭心症と心筋梗塞の病気の違いは?

狭心症と心筋梗塞の症状の違いを説明するまえに、それらの病気の違いを説明しておきます。

心臓は、心筋という特殊な筋肉でできています。

この心筋が正常に動くためには、心筋への血液の流れが必要です。

その血液が運んでくれる栄養や酸素があるから、心臓は元気に動いているのです。

そして狭心症や心筋梗塞になると、動脈硬化などが原因で心臓の血管が狭くなったり詰まったりして、心臓の筋肉に必要な酸素や栄養が運ばれなくなるのです。

心臓の筋肉に必要な酸素や栄養が行き渡らなくなることを「虚血(きょけつ)」と言い、
狭心症や心筋梗塞のことをまとめて、「虚血性心疾患(きょけつせいしんしっかん)」と言います。

狭心症とは下の図にもあるように、動脈硬化などが原因で心臓にいく血管が細くなり、血液の流れが悪くなって一時的に酸素が不足する心筋虚血状態のことを言います。

狭心症とは一時的に酸素が不足する心筋虚血状態

また、心筋梗塞とは動脈硬化などで血管が狭くなっているところに、血栓(けっせん・血の塊)ができて血液の流れが途絶えて、その先に酸素や栄養が一切行かずに心筋が壊死(えし・死んでしまうこと)した状態のことです。

壊死してしまった心筋の細胞は再生機能を持たないため、二度と生き返りません。

そして、心筋梗塞を起こした心筋の壁は薄くなってしまいます。

その壊死を起こした心筋の範囲が小さいとまだ心臓を収縮する力はありますが、範囲が大きいとかなりダメージを受け、最悪死に至ることも多いのです。
 




 

では狭心症や心筋梗塞の症状の違いはどんなものなのでしょうか?

それぞれ説明していきましょう。

狭心症と心筋梗塞の症状の違いは?

下の表のように、狭心症と心筋梗塞では痛みの度合いや痛み発作の持続時間が違います。

また、下の表にあるニトログリセリンというのは、心臓や全身の血管を強力に広げる作用のあるお薬になります。

ただ、このお薬は狭心症には効果がありますが、心筋梗塞など完全に血管が詰まってしまって心筋が死んでしまった場合にはあまり効果がありません。

狭心症と心筋梗塞の症状

狭心症で起こる胸の痛みは、重苦しいような感じや圧迫間のある痛みを訴えられる人が多いです。

多くの場合、歩行時や入浴時、そして食事の時などに起こりやすいです。

安静にしていると治まりますが、ひどくなると安静にしていても起こることがあります。

そして、心筋梗塞の痛みの発作は、グッと締め付けられる冷や汗をかくような痛みです。

心筋梗塞の痛みの発作は、グッと締め付けられる冷や汗をかくような痛み

心筋梗塞の痛みはかなり強く、私がみてきた患者さんの中には、強い痛みのために服の上から患者さんの掻き傷ができたほどのケースがありました。

胸を掻きむしるくらいに痛いということです。

また、心筋梗塞の場合の痛みを感じる部位ですが次のような部位に起こることがあります。

胸だけではなく、下の図にあるような場所が痛むことがあるので要注意です。

心筋梗塞の場合の痛みを感じる部位

では、このような狭心症や心筋梗塞などで痛みなどの症状が出たら、何科を受診すれば良いのでしょうか?



狭心症や心筋梗塞の症状が出たら何科を受診する?

狭心症や心筋梗塞などの胸痛や息苦しい感じなどの症状が出たら、循環器内科のある病院を受診しましょう。

狭心症などでは胸が息苦しい症状があってもすぐに治まれば、そのまま様子をみる人が多いかもしれません。

でもそのまま放置していれば、また同じような症状が出るかもしれませんし、次に症状が出たときには心筋梗塞になっているケースも十分に考えられます。

そうなってからでは手遅れのことだってあるのです。

ですので、すぐに症状が治まったとしても一度は循環器内科を受診することをおすすめします。

狭心症と心筋梗塞の症状の違いについてのまとめ

今回は狭心症と心筋梗塞に症状の違いなどについて説明してきました。

では、まとめてみましょう。

狭心症と心筋梗塞の症状の違いはなに?

  • 狭心症:胸の締め付けられるような重苦しい圧迫感が1~5分程度続く。
    心臓の血管を広げるようなニトログリセリンなどのお薬が効果的である。
  • 心筋梗塞:胸を締め付ける冷や汗を伴うような激しい痛みが15分以上続くことが多い。
    ニトログリセリンはあまり効果はない。

 

胸痛など症状が出た場合には何科を受診すべき?
循環器内科のある病院を受診しましょう。

 

狭心症を何回が繰り返してやがて心筋梗塞になる人もいますが、何の前兆もなくいきなり心筋梗塞になる人がいます。

特に心筋梗塞は治療に一分一秒を争うような病気です。

心筋梗塞の胸痛に関しては我慢していても症状がましになることは絶対なくて、どんどん悪化していきます。

そうしてやがては死に至ることも多いので、胸の症状がなにか出たときには必ず循環器内科を受診するようにしましょう。