看護師ミカ こんにちは、現役看護師のミカです。

今回は、『指定難病のキャッスルマン病とは?診断基準は?症状は感染するの?』というタイトルでお送りします。


キャッスルマン病という病気をご存知でしょうか?

私達、医療従事者であってもこの難病指定に特定される300以上の疾患について、知らない病気がたくさんあるのです。

このキャッスルマン病という病気についても名前を聞いたことはあるけど、どんな病気かは知らないという人は多いと思います。

そんなキャッスルマン病について、こんな情報が飛び込んできました。

厚生労働省委員会は2017年11月13日、医療費が助成される指定難病にこの「特発性多中心性キャッスルマン病」という病気を追加することを決定した。

という内容です。
 

難病とは、原因不明の病気で治療法も確立されていない病気のことで、長期に渡って症状が続き療養することで患者さんにとっては大きな負担となります。

そこで、国は「難病の患者に対する医療等に関する法律」に基づき、認定した難病を「指定難病」としています。
 

そして難病患者さんは各都道府県に申請すると、特定医療費として医療費の助成を受けることができるわけです。

医療費が助成されれば、自己負担額も下がり、指定難病の患者さんは経済的にもとても助かります。

キャッスルマン病はこの指定難病に追加され、2018年4月からの助成となるようです。(これで指定難病は合計331疾患となります。)

今回は、この指定難病のキャッスルマン病とはどんな病気なのかについて紹介していきます。



スポンサーリンク

 

指定難病のキャッスルマン病とは?

キャッスルマン病とは、国内の患者数が約1500人(厚生労働省の調査による)で、非常に稀なリンパ増殖性疾患です。

1956年にアメリカの病理医である、キャッスルマン医師が原因不明の病気として報告したことから、「キャッスルマン病」と名付けられたそうです。

キャッスルマン病には次の2つの型があります。

  • 身体の一部のリンパ節が腫脹(しゅちょう・腫れること)する限局型
  • 全身のリンパ節が腫脹して、発熱や※肝脾腫(かんひしゅ)を伴う多発型

※肝脾腫とは、肝臓と脾臓が何らの原因で大きくなる症状です。

 

はっきりとした原因は特定されておらず不明ですが、次のように言われています。

腫脹したリンパ節からインターロイキン(IL-6)と言われるサイトカインが過剰分泌。
 ※サイトカイン:情報伝達物質。免疫細胞を動かす鍵のような働きをします。

それらが正常な血球と結びつき、異常な免疫血球に変化。

正常な細胞を攻撃することで体内の様々な部位で炎症を起こす。

 

キャッスルマン病の症状は人それぞれで、個人差が大きいと言われています。主な症状は、

  • リンパ節の腫れ
  • 発熱
  • 貧血
  • 倦怠感(けんたいかん・身体がだるくなる)
  • 食欲不振
  • 体重減少

などです。

その他には、腎臓や肺の病変や血液像の異常、皮膚症状(赤褐色の皮疹やアトピー性皮膚炎等)などが出ることもあります。

また、肺の機能が低下することで咳や息切れ、腎臓の機能が低下することでむくみなどの症状が出ることもあるようです。
 

では、キャッスルマン病の診断基準はどのような方法でなされるのでしょうか?


スポンサーリンク

キャッスルマン病の診断基準とは?

キャッスルマン病には、確立された診断基準がありません。

患者さんに出る症状と、腫脹したリンパ節の細胞や組織を取って調べた病理診断とをあわせて判断されます。

※病理診断というのは、患者さんの身体から採取された組織や細胞から顕微鏡用ガラス標本が作られます。この標本を観察して診断するのが病理診断となります。
 

次に、キャッスルマン病が人から人に感染するのかどうかについて説明します。

キャッスルマン病の症状は感染する?

今のところ、キャッスルマン病というのは、「原因」も「診断基準」も確立されていない状況です。原因が特定されていないということは、感染するのかどうかということも分からないということになります。

様々なことが不明なので「絶対に感染はしない」とも言い切れませんが、この病気は全国で1500人と言われていることから、もし感染力が強い病気だとしたら、もっと多くの症例が上がっているはずです。

今のところ、特に感染するという情報は聞いたことがありません。
 

ではキャッスルマン病にかかった場合、その治療法とはどんなものなのでしょう?

キャッスルマン病の治療法は?

キャッスルマン病の治療法は、主につぎのようなお薬を使います。

  • 副腎皮質ホルモン(ステロイド)
  • 免疫抑制剤
  • 抗がん剤
  • 抗インターロイキン6((IL-6)製剤 アクテムラ 

などの点滴になります。

中でも、アクテムラはキャッスルマン病の治療薬であり、身体の中で炎症作用を引き起こす物質の働きを抑える効果があるのです。

アクテムラの副作用としては、発熱・咳や痰を伴う咽頭痛・鼻水・発疹・腹痛などです。

アクテムラの価格は高めです。

今回の難病指定への追加は、キャッスルマン病の患者さんにとっては朗報となったことでしょう。


スポンサーリンク

指定難病のキャッスルマン病についてのまとめ

今回は指定難病のキャッスルマン病について説明してきました。

では、まとめてみましょう。

難病指定のキャッスルマン病とはどんな病気?
キャッスルマン病とは原因不明の病気であり、その症状は次の2つあります。

  • 身体の一部のリンパ節が腫脹(しゅちょう・腫れること)する限局型
  • 全身のリンパ節が腫脹して、発熱や※肝脾腫(かんひしゅ)を伴う多発型

 

キャッスルマン病の診断基準は?
診断基準はまだ確立されていませんが、患者さんの症状と腫脹したリンパ節の組織や細胞を採取し病理診断したものをあわせて判断材料とします。

 

キャッスルマン病の症状は感染する?
感染の可能性に関してはまだ不明です。

 

今回はキャッスルマン病という難病について調べてみました。

国内に1500人という患者数だけにこの病気について知っている人は少ないと思います。

また、医師としての経験が長い人であってもこの病気の発見や診断は難しいと言われています。

それだけ、まだこの病名に辿り着いておらず苦しんでいる患者さんも多くおられるようです。

もしそんな患者さんがいるのなら、こうして大きくニュースに取り上げられることで研究も進み、少しでも多くの人の診断が容易になることを願っています。