今回は、『健康診断の胃カメラ費用はいくら?保険適用3割や自費の相場も』というタイトルでお送りします。
胃がんにかかる確率は40歳代後半以降にとても高くなります。
しかし、胃がんは健康診断などの胃の検査で早期に発見し治療することで完治が可能な病気です。
ほとんどの自治体では、40歳以上になると胃のバリウム検査(バリウムを飲んで胃のレントゲン撮影を行う検査)か胃カメラを受けるように勧めています。
胃がんを早期に発見するためです。
胃カメラは鼻や口から管を通してする何だかつらそうな検査だけに、特に症状はない人にとっては二の足を踏む検査だと思います。
でも、胃がんは症状が出てからではかなり進行している場合も多いので、無症状の間になるべく受けて欲しい検査であります。
今回は、そんな胃カメラにかかる費用ついて紹介していきたいと思います。
健康診断の胃カメラの費用はいくら?
健康診断で受ける胃カメラの費用について説明していきましょう。
まず、健康診断には
- 会社に勤めている人が受けられる健康診断
- 自分が住んでいる地域の地方自治体が行なっている健康診断
とがあります。
それぞれについて説明していきましょう。
会社の健康診断で検査を受けた場合の費用
会社の健康診断で検査を受ける場合には、その費用は会社が負担するので個人的に費用を負担することはありません。
しかし、会社の健康診断の検査項目の中に胃カメラが入っていない場合には、個人で受けなければいけません。
ただその場合には、お住いの地域の地方自治体が行なっている健康診断で胃カメラを受ければ、自己負担もかなり抑えられます。
地方自治体が行なっている胃カメラの検査は、受けられる年齢(〇〇歳以上である)や受診間隔などの条件が設定されています。
この条件は各地方自治体によって様々です。
もし、地方自治体が行なっている胃カメラ検査の指定の年齢に至っていない場合には、個人負担で検査を受けないといけなくなります。
(その費用に関してはまた後に説明する「自費の費用」を参照してください。)
では、現在住んでいる地域の地方自治体が行なっている健康診断を受けた場合の費用について説明していきましょう。
地方自治体が行なっている健康診断で検査を受けた場合の費用
現在、ほとんどの地方自治体が行なっている胃の検査は2種類あります。
それは
・胃部X線検査(バリウムを飲んで胃の中のレントゲン撮影を行う方法)
・胃カメラ
です。
例えば、大阪市を例に挙げますと…
- 40歳以上の市民では、胃部X線検査を1回/年
- 50歳以上の市民では、胃カメラ検査を1回/2年
となっており
そして、胃カメラにかかる費用は1,500円です。(胃部X線検査は500円です)
今回、胃カメラの費用などを、各地方自治体(東京・名古屋・福岡)のホームページを見て調べてみた結果を、簡単ですがお伝えします。
また、東京都に関しては各区によって細かく分けられており条件も様々でしたので、お住いの方は区のホームページで一度調べてみてくださいね。
年齢 | 受診間隔 | 費用 | |
---|---|---|---|
東京都(各区による) | 35~50歳以上 | 1回/1~2年 | 無料~1,000円前後 |
名古屋市 | 50歳以上 | 1回/2年 | 500円 |
福岡市 | 40歳以上 | 1回/年 | 1,800円 |
色々な地域で調べてみると、かなり条件や費用に差がありますね。
胃カメラにかかる費用としては、だいたい500~1,800円くらいです。
これらの結果はいつ変更があるかわかならいので、もし胃カメラを受けられる際には、お住いの地域の自治体に確認してみてください。
では、健康診断ではなく個人的に、
胃カメラを実施している病院やクリニックなどに受診した場合の費用はどれくらいなのでしょうか?
もし、胃の痛みや胃部不快などの胃の症状があって病院を受診した場合には、健康保険が適用されます。
では、健康保険の3割負担で胃カメラの検査を受けた場合にかかる費用はどれくらいでしょうか?
健康保険3割負担で胃カメラを受けた場合にかかる費用
健康保険3割負担で胃カメラを受けた場合にかかる費用は、各医療機関(病院やクリニック)などによって多少変わってきます。
ですので、数カ所の医療機関を調べた上での平均的な費用の相場を紹介したいと思います。
健康保険3割負担で胃カメラを受けた場合の費用は約5,000~6,000円くらいです。(私の近所のクリニックでは5,000円でした)
そして、これは、胃カメラの検査のみの費用となります。
ここで、もし医師が胃の中を見て、胃の中の組織(細胞)を取って、更に詳しい検査が必要だと判断した場合には、その検査にかかる費用もかかってきます。
この組織(細胞)の検査にかかる費用として、
約2,000~6,000円くらいが追加されます。(私の近所のクリニックでは2,000円でした)
まとめると…
胃カメラと組織(細胞)の検査をした場合には、約7,000~13,000円くらいがかかってきます。
特に胃の中に異常が発見されなかった場合には、胃カメラの費用だけで済むと思います。
次に自己負担(自費)の場合の費用について説明していきましょう。
自己負担(自費)で胃カメラを受けた場合にかかる費用
今は特に胃の症状はないけど、
「ガンの心配をしなくていいように検査をして欲しい」
という場合には、健康保険は適用されません。
健康保険を使わない場合には「自由診療」という形の診療方法になります。
この自由診療は、それぞれの医療機関(病院やクリニック)が自由に検査の料金を設定することができます。
ですので、自己負担(自費)で胃カメラを受ける場合も、医療機関によって料金は様々です。
そして今回、いくつかの病院のホームページや近くのクリニックなど費用の情報などを見て、だいたいの相場を出してみました。
その費用は約12,000~16,000円くらいです。(私の近所のクリニックでは16,000円でした)
これは、胃カメラの検査にかかる費用のみの金額です。
もし、この検査中に胃の中で異常を発見され、胃の中の組織(細胞)を取って、更に詳しい検査が必要だと判断された場合には、その組織の検査にかかる費用は健康保険が適用されることが多いです。
まとめると、胃カメラにかかる費用は自己負担となり、組織(細胞)の検査にかかる費用は保険が適用されるということです。
この場合に、組織の検査にかかる費用は、約2,000~6,000円くらいです。
まとめると…
もし、自己負担で胃カメラの検査をして、異常があって組織(細胞)の検査をした場合にかかる費用は
約14,000~23,000円ということになります。
最近では、ピロリ菌という細菌の感染によって胃がんを発生させるケースが問題となっています。
ピロリ菌が胃の粘膜に感染すると、慢性胃炎を起こします。
そして、その胃炎によって胃粘膜が縮こまった状態が、長い期間続くと胃がんが発生すると言われています。
最近では、胃カメラする前の問診で、医師の判断で必要だと判断した場合にはピロリ菌の検査をするかどうかについて問われるようです。
ということで次は、
胃カメラの検査中に担当医がピロリ菌の検査が必要だと判断した場合の費用も紹介しておきたいと思います。
胃カメラの際にピロリ菌検査をした場合にかかる費用
胃カメラをした際に、ピロリ菌の検査をする時は胃の粘膜から胃の組織(細胞)を取って検査に出します。
このピロリ菌の検査にかかる費用(3割負担)は、
約2,000~6,000円くらいです。(私の近所のクリニックでは2,000円でした)
まとめると、
もし健康保険3割負担で胃カメラとピロリ菌の検査をした場合は
約7,000~14,000円くらいです。
自己負担で胃カメラをして、ピロリ菌検査をした(健康保険3割)場合にかかる費用は
約14,000~23,000円となります。
胃カメラの費用についてまとめ
今回は胃カメラにかかる費用を説明してきました。
では、まとめてみましょう。
・地方自治体が行なっているがん検診で胃カメラ検査を受ける場合の費用:500~1,800円くらい。(お住いの地方自治体に確認しましょう)
・健康保険3割負担で胃カメラを受けた場合の費用:約5,000~6,000円
・自己負担(自費)で胃カメラを受けた場合にかかる費用:約12,000~16,000円くらいです
会社が行なっている健康診断は、血液や尿検査、胸のレントゲン検査、心電図などの項目をするのが多いと思います。
会社によっては、胃カメラももちろん、もっと多くの検査項目を取り入れている会社もあります。
でも、もし会社で胃カメラの検査をしていなくても、なるべく自治体の行なっているがん検診は受けるようにしましょう。
そうすれば、医療機関で自己負担や健康保険を使うよりも、かなり費用を抑えて受けることができます。
そして何より、胃カメラは胃がんの早期発見、早期治療につながりますので、一回だけではなく定期的に検査を受けられることをおすすめします。