今回は、『健康診断の子宮癌検診は生理中でも大丈夫?前後や終わりかけがいい?』というタイトルでお送りします。
日本では、がんにかかる患者さんは毎年増加しています。
私も出産してからは、2年に1回は必ず子宮がん検診を受けるようにしています。
先日、子宮がん検診に行った際に産婦人科の先生と色々話をしていたのですが、その中で先生は
「最近、乳がん患者さんがうちでも増えてるよ。以前は欧米で乳がん患者さんは多かったけど、日本でもすごい増えてるわ…。」
ということでした。
ただ、どんな部位のがんでも早期に発見して対応することで完治することも多いので、検診は行ったほうが良いです。
そして、今回取り上げるのは「子宮がん検診」ですが、この検査をするにあたって、生理との兼ね合いについて悩む女性の方は多いのではないでしょうか。
生理は毎月やってくるので、女性の皆さんは検診を受けるタイミングについて
「え?生理きたけど、子宮癌検診は受けられるの?どうしたらいいの?」
と思われる人がとても多いと思います。
そんな時に少しでも安心して検査を受けられるような情報をお伝えできればと思っています。
健康診断の子宮癌検診は生理中でも大丈夫?
生理中の子宮がん検診は避けたほうが賢明です。
子宮がん検診の方法は、膣から器具を挿入して、綿棒で子宮の粘膜(細胞)をこすりとって検査に出します。
生理中に検査を行うと、血液の混入が多くなります。
すると、正しい検査結果を判断するのが難しいことがあるそうです。
生理中の子宮の中の粘膜は、剥がれ落ちていく細胞が血液まみれになっている状態です。
そんな血液が多い場所にいくら綿棒でこすりとっても、なかなかその下の細胞は採取しにくいですよね。
ですので、なるべく生理の時は避けたほうがいいと思います。
産婦人科によっては「生理中でも大丈夫ですよ、どうぞ」という医院やクリニックもあります。
しかし、せっかくの2年に1度の大切な検査なので、正確な判定を得るために生理日以外のほうがいいと思います。
ただし、生理だと思っていてもダラダラ続く長い出血の場合には、不正出血のことがあります。
そんな不正出血の時には、出血が止まるまで待って、ということはせずに早めに受診するようにしましょう。
そして、子宮がん検診では綿棒で子宮の中の細胞をこすりとるので、出血しやすいのです。
すると、生理中に検査することで、生理の出血を長引かせることもあるようです。
ダラダラ出血が続くのを避ける意味でも、生理日以外に検査を受けることをおすすめします。
では、生理前や生理後はどうでしょうか?
子宮がん検診を受けるのは生理前後や終わりかけがいい?
ではそれぞれ分けて説明しましょう。
生理前は?
子宮がん検診を受けるのは、生理が始まっていない生理前であれば特に出血しているわけではないので問題ないようです。
生理後は?生理後何日くらいがいい?
そして、生理後であれば出血はほとんどしていない状況だと思うので、特に問題はありません。
では、生理が終わってから何日くらいが検査を受けるのに良いのでしょうか?
それは、がん検診は生理が終わってすぐが一番いいです。
子宮では排卵すると、子宮の内側にある子宮内膜を厚さ1cmくらいにまで膨らませて、赤ちゃんを育てるベッドを作る用意をします。
ここで妊娠が起こらなければ、次のベッドを用意するために古い内膜は壊されて、血液と共に剥がれ落ちていきます。
これが生理ですね。
がん検診では、古い内膜を採取するよりも、古いものが剥がれ落ちた後の新しい内膜の細胞のほうがいいので、生理終了直後がいいということになります。
また、女性の生理は毎月予定通りにくる人もいれば、そうでない人もいます。
もし、生理が予定通りに来ない人は、「まだ生理前だし大丈夫」と思っていても予定外に早くやってくることもありますね。
そして、産婦人科などでの検診の場合はほとんどが予約制となっているので、またキャンセルの連絡を入れないといけなくなったりして少し面倒ですよね…。
でも、生理終了直後であればそういった心配もなくなります。
ですので、できれば生理直後がら1週間以内くらいに検査できるように、検査予約を入れることをおすすめします。
生理の終わりかけは?
最後に、生理の終わりかけですが、出血量は恐らく少なくなってきていると思いますので、検査をして頂いて問題ありません。
ただ、終わりかけですと、検診で子宮の中の細胞をこすりとった影響で出血を長引かせることはあるかもしれません。
検査をする上では問題ありませんが、もし、もともと生理後はダラダラと長めに出血するようならば、そのことを含めて医師に相談してみるほうがいいと思います。
婦人科検診というのは、症状がない限りは滅多に受診する機会がないですよね。
普段、生理のことやそれ以外に気になる症状などがあるなら、検診の際に遠慮なく質問されると良いですよ。
最後に子宮がん検診はどんな方法で勧めていくのかについて紹介しましょう。
子宮がん検診はどんな方法で勧められるの?
子宮がん検診の際、産婦人科に受診するとまず問診があります。
そこで、何か症状などがあれば内診台(診察の際に上がるベッド)に上がる前に先生に伝えるようにしましょう。
そして、その後内診台に案内されますので、部屋に案内されると下半身は下着も全部取って用意します。
内診台に上がる時には、必ず看護師さんがついていてくれますので安心して指示に従ってください。
診察の際には、出産の時のようなスタイルで股を開いた状態で診察を受けます。
初めて内診を受けるときは少し抵抗があると思います。
もし初めてであるなら、問診の際に先生に伝えておくといいです。
診察方法は変わらなくても、ゆっくりと丁寧に声掛けをしてもらえると思います。
そして、子宮の中の細胞を取っていく方法ですが、最初にクスコーという器具を膣から挿入して、見えやすいように膣の入り口を拡げます。
その状態で、綿棒で子宮の中の細胞をこすり取っていきます。
こすりとる部分は特に痛みを感じるところではないので、それほど痛みを感じないという人が多いです。
ただ、人によっては、器具を膣から挿入した時などに少しだけ痛みを感じるかもしれません。
実際に体験した私の正直な意見としては…
綿棒で細胞をこすりとる時にあらゆる角度からこすりとるのか、我慢できる範囲ですが、少しだけ鈍痛のような痛みを感じます。
ほんとに軽い痛みですので、そんなに心配する必要はないと思います。
痛みにおびえて、身体に力が入ると余計に痛みが増すこともあるので、力を入れずになるべくリラックスしていてくださいね。
そして、内診の際に一緒に卵巣や子宮の腫れなどがないかも診てもらえます。
検査は内診台に上がってから、だいたい3~5分くらいで終わるでしょう。
終了したら、内診台を降りて下着をつけますが、検査で出血することも考えられますので看護師さんがナプキンを手渡してくださることも多いです。
それで終了です。
結果は、だいたい2週間後には教えてもらえると思います。
病院によっては、検査結果については電話での報告にしているところも多いと思います。
そして、その際に次の検査はいつごろがいいのか確認しておくといいですよ。
もし、2年に1回で良いならそれでいいですし、1年後のほうが良ければ先生が指示してくれます。
健康診断の子宮がん検診についてのまとめ
今回は子宮がん検診と生理との関係について説明してきました。
まとめてみましょう。
・子宮がん検診を受けるのは生理前後や終わりかけがでも問題はない
・子宮がん検診は生理終了直後が望ましい
です。
子宮がんは時間をかけてゆっくり大きくなっていくので、2年に1度のがん検診で良いとされています。
でも、女性は歳を重ねるたびに子宮がんの患者さんも増えてきますので、必ず早期発見のため健康診断に行かれることをおすすめします。