今回は、『女性の更年期障害の症状チェック!始まる年齢は?寝汗やめまいなども』というタイトルでお送りします。
よく昔からテレビで「命の母」とかそういった商品のCMが流れると
「これは、なんのCMなんやろ…?」
なんて、あんまり興味も沸かず気にも止めてなかったのですが…
最近では、つらい症状の時には、
「ん?これってもしかして更年期障害とか…??」
なんて思い始めている自分がいます。
私の看護師の後輩は、39歳頃には既に更年期障害のお薬を飲んでいました。
女性の身体は非常に複雑で、ホルモンバランスの関係で若くても更年期障害かと思われる症状が出てくる人もたくさんいます。
今回はそんな女性の更年期障害について説明していきたいと思います。
女性の更年期障害の症状をチェック
女性の更年期障害の症状はどういったものがあるのでしょうか?
まずはどんな症状があるのかチェックしていきましょう。
全身の症状として…
・身体のだるい感じや疲れやすさ
・動悸や息切れ
・頭痛やめまい
・耳鳴り
・肩こり
・腰痛や関節痛
神経的な症状として…
・のぼせや多量の発汗(寝汗)
・冷え性
・手足のしびれ
精神的な変化として…
・イライラ
・不安感
・うつっぽい
・物忘れがある
泌尿器科的な症状として…
・トイレが近い
・尿が漏れる
皮膚の症状として…
・乾燥が激しい
・皮膚がムズムズする
などがあります。
更年期障害ではなくても、女性の場合には生理の前後でホルモンバランスが変化するため、このような症状がでることがあるのではないでしょうか?
どうしてこのような症状が出るのでしょうか?
次に更年期障害とはどういったものか、またどのような要因で発症するのかについて説明していきたいと思います。
更年期障害とはどんなもの?
一般的には、更年期障害というのは50歳前後の期間に起こる女性の症状のことを言います。
この時期、女性の卵巣機能は徐々に衰えていき、そのためホルモンバランスが崩れることで身体に様々な影響を及ぼします。
それは、身体だけではなく精神的にも変化をもたらします。
しかし、全ての女性に起こるものではなくて、その症状が強く出る人もいればほとんど症状が出ないという人もいます。
症状が強く、日常生活に影響を及ぼしている場合を「更年期障害」と言います。
では次に更年期障害を発症する要因についてです。
更年期障害を発症させる身体的な要因は?
卵巣の機能は、女性の閉経の時期(だいたい51~52歳くらい)が近づくと極端に低下します。
そして、卵巣で作られるエストロゲンと言われる女性ホルモン(卵胞ホルモン)の分泌量が急激に減っていきます。
エストロゲンの出が悪くなると、脳では「もっとエストロゲンを分泌せよ!」と卵胞刺激ホルモンが分泌されて司令を出します。
ところが、どう頑張っても機能が衰えてきている卵巣はエストロゲンが分泌できない、一方では脳がどんどん司令を出してきて、卵胞刺激ホルモンが増える…
といったように、女性ホルモンのバランスが崩れた状態になってくるわけです。
女性ホルモンのバランスの崩れは、自律神経のバランスまで崩してしまいます。
そこで、ホットフラッシュと言われる、ほてりやのぼせ、または冷えなど上記にあるような色んな症状が出てくるのです。
更年期障害を発症させる精神的な要因は?
更年期の女性は、子供も自立して母親である役割を終えたと思えば、親の介護の問題などで起こる新たな精神的な負担など、自分を取り巻く環境はかなり変化してきます。
孤独感や喪失感、介護の負担、様々なストレスが降りかかってきます。
またそんな中で、今度は自分の体力の低下を実感させられて、更に落ち込んだりします。
こういった精神的な要因が身体的なものと重なって、更年期障害の症状が人によって強く出たりするのです。
また、チェック項目にある症状の中で、更年期障害の症状としてあがっていても、実際その原因が不明なものやホルモンバランスとはあまり関係がないものもあります。
自分で更年期障害の症状だと思っていても、実は別の病気によるものだったということもあるので、そこは注意が必要です。
更年期障害の症状に当てはまったとしても、「なんだか変だな…」と感じた時などには我慢せずに病院を受診するようにしましょう。
では、更年期障害の症状が出始める年齢はいつ頃からなのでしょうか?
女性の更年期障害が始まる年齢は?30代でも更年期になる?
更年期障害の症状が出るのは閉経を迎える50歳前後の約5年の間に多いと言われています。
閉経の時期は人それぞれ個人差が大きいですので、はっきり何歳とは言えません。
平均的な年齢を言うと、だいたい早くて40歳前半、遅くて50歳後半であると言えます。
私の知人でも40歳くらいで閉経を迎えた人はいました。
とても個人差がありますね。
そんな中、最近ではよく「若年性更年期障害が…」と言われていますが、どういったものなのでしょう。
例えば30歳代くらいの女性に更年期障害が発症するのか、ということですが…
実際のところ、若年性と言われる若い世代で起こる更年期に似た症状のことを更年期とは言いません。
婦人科での一般的な病名の中にも若年性更年期障害というのはありません。
更年期とは閉経に伴い女性の卵巣の機能が低下して出てくる自然な現象です。
ただその症状が強いと、日常生活に支障をきたしてしまいますので、ひとつの病気と診断されてその治療もあるわけです。
若くてまだ閉経を迎えていない場合は更年期障害とは言えないのです。
例えば20歳~30歳代の若い年齢で、過度なストレスやダイエットなどが原因で起こるホルモンバランスの崩れは、更年期障害と同様の症状を引き起こします。
これは一過性のもので、もとに戻る可能性のある可逆的な症状です。
しかし、閉経に伴って起こる更年期障害は不可逆的なものです。
もし若い女性にそのような症状が出た場合は、医学的には「卵巣機能不全」といった病名になると思います。
若い内にそういった生活習慣が乱れるような環境に身を置くと、卵巣機能が低下してしまうことがあるのです。
そういった場合はいずれ本当に更年期の世代になった時に、もっと症状が悪化することがあります。
ですので、若い人でそんな症状が出た場合には、きちんと生活習慣を整えてホルモンバランスを元に戻してやることが大切です。
女性の更年期障害の症状についてのまとめ
今回は女性に更年期障害の症状について説明してきました。
更年期障害の症状をまとめてみましょう。
・身体のだるい感じや疲れやすさ
・動悸や息切れ
・頭痛やめまい
・耳鳴り
・肩こり
・腰痛や関節痛
神経的な症状として…
・のぼせや多量の発汗(寝汗)
・冷え性
・手足のしびれ
精神的な変化として…
・イライラ
・不安感
・うつっぽい
・物忘れがある
泌尿器科的な症状として…
・トイレが近い
・尿が漏れる
皮膚の症状として…
・乾燥が激しい
・皮膚がムズムズする
などがあります。
そして、女性の更年期障害が始まる年齢は…
となります。
女性の更年期障害は人によって症状が強かったりそうでなかったり、色々です。
ホルモンバランスの崩れとは言え、本当に様々な症状が出てきてつらい思いをしている人もたくさんいると思います。
でも、現在では婦人科、産婦人科では更年期外来などもあってきちんと丁寧に対応してくれますので、あまり我慢せずに外来受診してみることをおすすめします。