今回は、『女性の痔は病院の何科に行けばいい?妊婦や出産後(授乳中)の場合は?』というタイトルでお送りします。
男性でも女性でも関係なく、痔になってしまうと場所が場所だけに痛いけど人に言えず、なかなか受診もせずに様子をみる人が多いと思います。
特に女性の場合は、妊娠前は何も症状がなかったのに、妊娠を機に発症する人も多くいます。
※私はもともと妊娠前から痔を持っており、出産後にも強い痛みが出て受診したことがあります。
今回はそんな女性の痔は何科の病院に行けばいいのかなど受診に関する説明をしていきたいと思います。
女性の痔は病院の何科に行けばいい?
女性が痔になった場合、何科の病院に行けばいいのでしょうか?
痔の患者さんを男性、女性に分けて診察することはないので、男女関係なく「肛門科」に受診しましょう。
もし、受診できる地域に肛門科がないなら、消化器外科のあるクリニックや病院がいいですね。
肛門科以外に、女性の患者さんの中には婦人科を受診する人が結構います。
受診すれば診てくれないことはないかもしれませんが、婦人科というのは基本、女性生殖器である子宮や卵巣などがメインですので、専門性は低いです。
例えば、軽い切れ痔やいぼ痔で座薬や軟膏を処方することはできるかもしれません。
でも、婦人科などは専門外なので異常があっても診断は遅れるかもしれませんし、もしそれ以外に何かの処置や治療が必要になったりすれば、肛門科の受診をすすめられます。
肛門科というのは、肛門という部位に特化していてその専門医が診療しており、たくさんの症例を経験しているので、やはり受診するならば初めから肛門科が安心です。
そして、もし、男性の医師に抵抗があるのなら肛門科のホームページなどで、女性医師のいる病院を探してみるといいでしょう。
私の場合は、特に女性医師で探していたわけではないのですが、たまたま女性医師が診察をしている個人のクリニックを見つけ受診しました。
そのクリニックは、肛門科と泌尿器科の混合のクリニックで、患者さんも女性専門だったのでとても受診しやすかったです。
もし、肛門科の病院がどこにあるのかわからなかったら、「○○市 肛門科 女性専門」のような感じでネットで検索してみてください。
では次に、妊婦さんや出産後(授乳中)に受診する場合はどうすればいいのが説明していきたいと思います。
妊婦の痔は何科に行けばいい?
妊婦さんが痔になった場合は何科に受診すればいいのでしょうか?
「妊婦ということは、お腹に赤ちゃんもいるから産婦人科だけど、でも肛門は産婦人科じゃないし…」
なんて、何科の病院に受診すればいいのかわからない人は多いと思います。
妊婦さんは基本、定期的に決まった産婦人科に診察に行っていると思います。
しかし産婦人科の診察は定期診察以外に、受診したらいけないということはありません。
定期診察は、母子の健康状態や子供の成長などを定期的にチェックして異常の早期発見を見逃さないようにするためにあります。
ですので、母体に何らかの変化があるという意味では定期診察の日まで期間が空いていても、受診してみましょう。
ただ、それは痔の症状が軽い場合だけにしておきましょう。
軽いというのは、例えば肛門の痛みもそれほど強くなく、出血の量も排便の時に少量であるなどといった状態です。
軽い症状だと、産婦人科でも対応できます。
でも痔の症状が悪化しているときには、肛門科に受診したほうがいいです。
悪化しているというのは、排便に関係なく肛門の痛みが強かったり、排便の時の出血も便器が真っ赤に染まるほど出血するなどといった状態です。
そのような時には産婦人科よりも、できる処置や使えるお薬の種類も多い専門的な肛門科のほうが安心です。
そして、肛門科に受診する際には、必ず妊婦であることを伝えてください。
まだお腹が目立っていない週数であれば、妊婦であることは言わないとわかりませんので、必ず伝えてくださいね。
産婦人科の先生が診察してみて、肛門科を受診したほうがいいと判断すれば、肛門科を受診してください。
もし肛門科を受診したら、その結果を産婦人科の担当医の先生に報告しておきましょう。
そして、妊婦さんで妊娠も後期になりお腹の大きさがかなり目立ってきた時に、痔の症状がひどくなる人がいます。
妊娠中で痔の状態がひどくても、出産したら症状が改善するようなケースの場合は産婦人科で軟膏などの治療で様子をみることもあります。
意外にも出産してしばらくすると、痔が改善することがあります。
また、痔の症状がひどいお腹の大きな妊婦さんの場合でも、妊娠中は基本的にはなるべく手術などの処置はしない方向で治療します。
ただ、痔の中にはいくらお腹が大きな妊婦でも緊急で処置(手術)をしたほうがいいこともあります。
その判断のためにも痔の症状が重くなってきたら、やはり専門性のある肛門科を受診したほうがいいでしょう。
ここまで妊婦さんの痔に関して説明してきましたが、出産後の痔についてはどうでしょうか?
出産後(授乳中)の痔は何科に行けばいい?
出産後に痔になる人は結構多くいます。
出産するときにかなり力んで、肛門からいぼ痔が飛び出たり、
出産後の様々な原因で便秘になって、便が硬くなってしまい、排便時に肛門が切れて切れ痔になったり。
もし、出産した直後であれば、産婦人科で先生に診て判断してもらえますが、退院して自宅にいる時にはやはり受診したほうがいいでしょう。
その時には、できれば専門の肛門科を受診したほうがいいでしょう。
赤ちゃんを出産した後ならば、産婦人科ではなく普通に肛門科を受診しても差し支えありません。
そして、受診の前に出産後であること、そして、授乳中であるならそのことを医師に伝えてください。
肛門科で処方してくれるお薬や軟膏については、それほど授乳中のお母さんや赤ちゃんに害を及ぼすようなものは使うことはないと思います。
しかし、症状によって治療の内容が変わってきますので、医師も授乳中であることを考慮しながら処置の方法や薬剤を選んでくれます。
ですので、今の状態(出産後であり、なおかつ授乳中であることなど)はしっかり伝えてください。
女性の痔は病院に何科に行けばいいのかなどについてのまとめ
女性が痔になった場合、何科の病院に行けばいいのかなどについって色々まとめてきました。
では、まとめてみましょう。
肛門科にいくことをおすすめします。
消化器外科や婦人科でも診てはくれますが、専門ではないので肛門科のほうが安心です。
妊婦が痔になった場合は、定期的に通う産婦人科でも良いが、症状がひどい場合は肛門科の受診をおすすめします。
出産後であれば、産婦人科ではなく肛門科を受診したほうがいいです。
受診の際には必ず出産後であること、そして授乳中であることを伝えてください。
女性は妊娠を機に痔になる人がとても多いのです。
そして、痔になっても場所が場所なので恥ずかしさもありなかなか受診せず、痛みがひどくなってからとか出血が多くなってから受診に踏み切る人が多いようです。
ただ妊娠後半になって赤ちゃんが大きくなると痔の症状も強くなることが多いので、なるべく早い段階での受診をおすすめします。
そうでないと、出産の時に強くいきまないといけないので、更に症状が悪化して痛い思いをします。
妊娠する前から痔があることがわかっていたらなるべく早めに治しておくようにしてくださいね。