看護師ミカ こんにちは、現役看護師のミカです。

今回は、『粉瘤がおしりや顔にできやすい原因はストレスや体質?予防はできる?』というタイトルでお送りします。


粉瘤(ふんりゅう)という病気は、きっと粉瘤になったことがある人でないと分からないと思います。

あまり、聞きなれない病名ではないでしょうか?

粉瘤は、皮膚の良性腫瘍のひとつで、アテロームとも呼ばれています。

何らかの原因によって、表皮の一部が皮膚の内側にめくれて、袋状になり、そこに脱落した角質や皮脂が溜まり、徐々に大きくなります。

膨らんだしこりの真ん中に、黒い点の開口部があるのが特徴です。

粉瘤がおしりや顔にできやすい原因

今回は
↓こちらの目次の順番で紹介していきます。

まず最初に、粉瘤ができやすい場所について説明します。



 

粉瘤ができやすい場所はおしりや顔?

粉瘤はおしりや顔には比較的できやすいと言われています。

おしりの場合は、座ったり立ったり、圧迫などの刺激が加わりやすい部位なので、汗や皮脂が溜まりやすく、できものができやすいのです。

デスクワークや運転手さんなどには多いかもしれません。

ただ、それは粉瘤ではなく、おできやニキビのようなものかもしれません

粉瘤は全身のどこにでもできますが、中でも多いと言われているのは、

  • 頭部
  • 耳の後ろのあたり
  • 首の後ろのあたり(うなじの部分)
  • 背中

などです。

これら、できやすい部位はありますが、何故そこにできやすいのかなどの原因はわかりません。

粉瘤ができやすい原因はストレスや体質?

実は、粉瘤そのものができる原因ははっきり分かってはいません。

そして、「ストレスや体質が粉瘤の原因になるのか?」ということですが、

これに関しては考えにくいと思います。

実際に粉瘤がストレスや体質が原因でできるという根拠はなにもありません。

ただ、粉瘤ができやすい人はいるようで、それを体質と言えば、体質が原因だと言えるのかもしれません。

「過去に2度3度繰り返してできました」と言われる人は結構いますが、体質だからと言っても、一生続くわけではありません。

このように、粉瘤のできる原因は不明ですが、粉瘤ができる時は、怪我や小さな傷がきっかけでできてしまうことがあります。

粉瘤というのは、皮膚の下に袋状のものができて、本来は皮膚から剥がれ落ちるはずの角質などと皮膚の脂分(皮脂)が、その袋の中に溜まってしまってできた腫瘤(しゅりゅう)のことです。

この袋状のものは、もともとちょっとした傷の入り口から、その皮膚の下の部分に皮膚が入り込んで起きることがあると言われています。

粉瘤ができやすい原因にストレスや体質などがなく、不明であるということですが、それでもできる予防法は何かあるのでしょうか?



粉瘤の予防はできるのか?

粉瘤の予防方法としては、小さくてもなるべく傷などを作らないということです。

小さくても傷があると、そこから粉瘤ができてしまう可能性があるからですね。

でも、必ずしもそこから粉瘤ができるわけではありません。

小さくても傷から粉瘤ができることがあるということならば、なるべく傷を作らないようにしたいですね。

粉瘤というのは、見た目はニキビみたいに見えることが多いです。

そのニキビが原因となり、粉瘤ができることはあるのでしょうか?

粉瘤の原因はニキビなの?

ニキビが原因で、それが膨らんで粉瘤になることはありません。

ただ、ニキビが治った跡に粉瘤ができてしまうことはあるようです。

もともと、粉瘤とニキビは全く違う構造をしています。

粉瘤というのは、皮膚の一番上の部分である表皮(ひょうひ)の成分が傷の中に埋めこまれて袋(嚢腫癖・のうしゅへき)ができて、その中に皮脂や汗などが溜まります。

ですので、表皮とその袋は同じような成分です。

ニキビが原因で粉瘤になることはない

逆に、ニキビにはそのような袋はありません。

ニキビは、毛穴に皮脂が詰まってそこにアクネ菌などの菌が繁殖することでできます。

そして、ニキビの場合はその溜まったものが排出されれば、傷は治っていきますね。

それとは違って粉瘤の場合は、皮膚の下の袋が除去されない限り、ずっとなくなりませんし、小さくもなりません。

袋の中に溜まったものが外部に排出されたとしても、また徐々に溜まってきて症状を繰り返すのです。

では、その粉瘤が大きくなる原因はどうしてなのか説明していきましょう。



粉瘤が大きくなる原因は?

上の方でも説明しましたが、粉瘤は皮膚の下に、表皮と同じような成分でできた袋を作って、その中に角質や皮脂・汗が溜まっていってできた腫瘤(しゅりゅう)です。

この袋状のものは、自然になくなるものではなく、その袋に溜まった角質や皮脂などはそこから外には出られず、どんどん溜まって大きくなっていくのです。

溜まってしまった内容物は吸収されることもないので、手術以外に取り除く方法はありません。

小さければそのまま様子をみるケースもありますが、やはり衝撃で粉瘤が破裂したり、炎症を起こすことも多いので、手術をして取り除くほうがいいでしょう。

そして、その手術は外科的にその袋状のものを取り除く処置をしないと、粉瘤はなくなりません。

袋状のものが残っていると、また中に角質や皮脂などが溜まっていき、同じことを繰り返します。

まとめ

今回は粉瘤ができやすい原因や予防などについて、説明してきました。

粉瘤は場所を選ばず、どこにでもできますが、できた部位が目立つところだったり、顔であったりすると、とても気になりますね。

初めてできた場合だと、粉瘤かどうかわからないと思いますので、その場合には一度皮膚科を受診することをおすすめします。