今回は、『帯状疱疹の初期症状はヒリヒリチクチクした痛み?熱や頭痛などが出ることもある?』というタイトルでお送りします。
帯状疱疹(たいじょうほうしん)と聞いても、その病名からはなかなかどんな病気のことなのか想像できないかもしれません。
帯状疱疹はその病名にあるように、帯のように拡がる湿疹が出る病気のことなのですが、これがとても苦痛で厄介な症状が出る病気なのです。
今回は、この帯状疱疹の初期症状はどんなものなのかについて説明していきたいと思います。
帯状疱疹とはどんな病気?
帯状疱疹の初期症状について説明するまえに、帯状疱疹がどんな病気なのかを説明しておきましょう。
帯状疱疹とは、身体の中の神経に沿って、帯のように水ぶくれを伴う湿疹ができて、できた部位に痛みが出る病気です。
帯状疱疹の原因は「水痘・帯状疱疹ウイルス」であり、子どもの頃にかかる水疱瘡(みずぼうそう)のウイルスと同じです。
子どもの頃に水疱瘡に感染してしまうと、そのウイルスは、身体の中の神経の根本の部分に長く潜んでいます。
そのウイルスが何かをきっかけにして、再度活性化してしまい神経を伝わって皮膚に水ぶくれのような湿疹を作ります。
こうして、現れる病気のことを帯状疱疹と言います。
例えば、次のような環境下にいるときに発症しやすいです。
- ストレスや過労のあるとき
- 睡眠不足が重なったとき
- インフルエンザや風邪などで体力が弱ったとき
- ガンなどで体力が低下した状態にあるとき
これらの状態はすべて免疫力が低下している状態であり、帯状疱疹が発症しやすくなると言われています。
小さな頃に水疱瘡にかかったことがなければ発症の可能性も低いですが、水疱瘡に感染したことがある人は健康な人でも皆、発症する可能性はあります。
では、次に帯状疱疹の初期症状について説明していきましょう。
帯状疱疹の初期症状:ヒリヒリチクチクした痛みがある?
帯状疱疹の初期症状というのは、主には身体に湿疹が出始める前に出る症状のことを言います。
湿疹が出始める1週間くらいまえから次に挙げるような初期症状が現れます。
- 身体の右か左のどちらか片側のみにヒリヒリ・チクチクした皮膚の痛みが出てくる。
- 痛みのある部分にかゆみが出ることがある
この時に出る皮膚の痛みは身体の左右どちらか片側に現れます。
これは帯状疱疹のウイルスが、皮膚の表面の間隔を伝える神経が支配している領域に一致して現れるからです。
このポイントが帯状疱疹の特徴なのです。
では、熱や頭痛のような症状が現れることもあるのでしょうか?
帯状疱疹の初期症状:熱や頭痛などが出ることもある?
帯状疱疹の初期症状として、上記に挙げたような痛みやかゆみ以外にも、熱、頭痛、倦怠感(けんたいかん・身体のだるさ)などといった風邪に似た症状が出ることもあります。
風邪と間違いやすいですが、風邪では皮膚の一部の痛みなどは伴わないのでわかりやすいと思います。
では、これら初期症状が現れたあとの湿疹が出始めるころの後期症状についても説明していきましょう。
帯状疱疹の後期の症状は?
初期にヒリヒリ・チクチクした痛みやかゆみなどの症状が出たあと、後期の症状として主に痛みのある部位に赤い湿疹が出てきます。
この湿疹は、最初は下記の画像のように赤いだけのできものです。
ですが、徐々に病状が進むにつれ、下記のような水ぶくれのような湿疹に変わっていきます。
湿疹の大きさは同じではなくバラバラの大きさです。
そして、この水ぶくれの湿疹は適切な治療が行われていれば、約1週間くらいで自然に潰れてしまい、かさぶたになっていきます。
このような赤く水ぶくれを伴った湿疹もまた帯状疱疹の特徴的な症状です。
湿疹ができやすい部位は、胸、腹部、背中、顔、頭部などです。
また、帯状疱疹による湿疹の痛みは、ウイルスによって神経細胞が壊されたり、障害を受けたりしたことで引き起こされます。
身体の中の神経細胞というのは、一度壊されたり障害を受けるとなかなか修復されにくいため、痛みが長期に渡る可能性があります。
帯状疱疹の初期症状についてのまとめ
今回は、帯状疱疹の初期症状について説明してきました。
では、まとめてみましょう。
- 身体の右か左のどちらか片側のみにヒリヒリ・チクチクした皮膚の痛みが出てくる。
- 痛みのある部分にかゆみが出ることがある
熱や頭痛、だるさなど風邪に似た症状が出ることがあります。
初期症状で痛みやかゆみなどの症状が出た部分に赤い湿疹が出てきます。
そして、やがて水ぶくれを伴った湿疹に変わっていきます。
湿疹の大きさはバラバラです。
水ぶくれは徐々に自然に潰れていき、かさぶたになっていきます。
帯状疱疹は最初から、上記で挙げたような赤く目立つ湿疹が出るわけではないので分かりにくいかもしれません。
ですが、皮膚の痛みが出てきて、とても苦痛な症状が続くのでなるべく早くに病院を受診することをおすすめします。
治療が遅れると痛みも長引く可能性があるので、早急に受診したほうがいいでしょう。