看護師ミカ こんにちは、現役看護師のミカです。

今回は、『キズパワーパッドはいつまで貼る?やけど・切り傷・擦り傷などの使い方説明!』というタイトルでお送りします。


最近ではドラッグストアや百均のお店に行っても「傷の手当てに関するグッズが豊富に揃っているな…」と感じます。

例えば、ガーゼひとつとっても大きいものから小さくカットされているもの、そしてテープも色んな素材のものがありますね。

また、傷に貼る絆創膏などもたくさんの大きさのものが取り揃えてあります。

私は職場で毎日のように患者さんの傷のケアに当たっていますが、すべて施設内で用意されたものを使います。

なので、時々店頭で販売されているものを「あー、最近ではこんな便利な物もあるんだな…」なんて興味津々で見てしまうことがあります。

そして、店頭でとてもよく見かける商品である「キズパワーパッド」ですが、今回はこの商品に関して説明していきたいと思います。

キズパワーパッドはいつまで貼る

キズパワーパッドはいつまで貼るのか?やけどや切り傷、擦り傷などに対する使い方などについて紹介します。



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キズパワーパッドはどんな効果がある?

キズパワーパッドの貼り替えなど使い方についての説明の前に、なぜキズパワーパッドが傷に良いのかについて説明していきましょう。

一昔前はキズというものは、乾燥させたほうが早く治ってしまうと言われてきました。

ですので、

「なるべく傷を乾燥させて、消毒して、乾いたガーゼを当てて、また乾燥させて治していく…」

このような方法が当たり前にとられてきました。

ですが、傷を乾燥させて治す方法はカサブタを作って治すことになるので、カサブタが剥がれたときには傷跡が残ったりしてきれいには治らないのです。

しかも乾いたガーゼを当てると、傷から出てきた液体や血液が乾いたガーゼにくっついて、剥がすときに痛い思いもします。

その上、剥がした時にまた出血してジクジクするなどして更に治りが悪くなったりするのです。

そんな状況の中、徐々に乾燥した状態よりも湿潤(しつじゅん)した状態のほうが傷はきれいに早く治るというデータが発表され始め、医療の現場では湿潤療法での処置が主流になってきました。

湿潤した状態というのは、「傷が湿度のある潤った状態である」ということです。

この湿った状態は、傷から出てくる浸出液(しんしゅつえき)と言われる液体が存在するからです。

浸出液は、皮膚の傷ついた部分の血管から滲み出た血液の成分です。

この中には、細胞がたくさん増えていく因子が含まれていて傷の表面をきれいな組織で再生していくのに必要な成分が豊富に入っています。

浸出液こそが傷を治していくのにとても重要な役割を果たしているということなのです。

そして、キズパワーパッドというのは傷から出る浸出液を閉じ込めてくれて湿潤状態を保ってくれます。

キズパワーパッドの機能
 

キズパワーパッドに含まれる素材が、浸出液を吸収して膨らんでゲル状のクッションのような形になり、傷を保護しながらも浸出液を保ち、傷を治していくのです。

キズパワーパッドには、「傷の治りを良くする浸出液を閉じ込めて早く治す効果がある」ということです。

ではそれ以外のキズパワーパッドの効果をまとめてみましょう。

  • 傷を保護することで痛みを和らげる
  • 粘着性、防水性、防菌性があるのでお風呂やシャワーもOK
  • 傷に沿うように貼れて、肌色半透明で目立たない
  • 軽いやけどでも使える

などです。
 

では一般的なキズパワーパッド貼り方について、次に紹介します。


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キズパワーパッドを貼るときの注意点は?

傷ができたときには、すぐに水道水で洗浄しましょう。

キズパワーパッドを貼るときの注意点

そして消毒についてですが、傷ができたときは絶対に消毒はしないでください。

浸出液の大切さがわかるとなぜ傷を消毒しないほうがいいのかがわかると思います。

傷を消毒するということは、傷を治す成分が沢山入った浸出液をも殺菌して除去してしまうということなのです。

ですので、傷ができたときにはどんな傷であっても消毒液は使わないでください。

傷ができたときは、傷を水道水できれいに洗浄して雑菌や異物を洗い流す程度にしておくだけで十分です。

洗い流したあとに清潔なガーゼやタオルなどで水分を拭き取り、キズパワーパッドを貼るといいでしょう。
 

では、次にキズパワーパッドはいつまで貼るのかについて説明しましょう。

キズパワーパッドはいつまで貼る?やけど・切り傷・擦り傷などへの使い方!

キズパワーパッドはいつまで貼るといいのでしょうか?

キズパワーパッドは、軽いやけどから、切り傷、擦り傷などの傷に対して効果のある絆創膏です。

キズパワーパッドの説明書には、約2~3日で貼り替えるように記載してありますね。

ですので、もし貼っている上から見て白く盛り上がって、浸出液を適度に保っているようであれば3日程度はそのまま様子をみてもいいでしょう。

下の画像のように白く盛り上がってきます。こんな感じで3日くらいは様子をみていいでしょう。

白く盛り上がっているキズパワーパッド

貼り替えのタイミングは傷の深さや大きさなどによって違いますが、3日程度のペースで貼り替えながら経過をみていくと、そのうち徐々に浸出液も少なくなっていき、やがては治っていきます。

私も施設内でキズパワーパッドと同じハイドロコロイド素材で作られた治療剤を使う機会が多くあるのですが、やはり4~5日くらいは貼りっぱなしで様子をみることが多いです。

もちろん、その傷は小さく浅い状態の傷で、治療剤の外側からきちんと観察はしています。

私個人の意見としては、このような小さく浅い傷に関しては傷自体に炎症*などがない場合は4~5日程度は貼りっぱなしでも問題ないと思っています。(*炎症については下記に説明しています)

ただし、貼りっぱなしで様子をみるのには条件があります。

それは

  • 適度な湿潤環境であること
  • 傷が炎症を起こしていないこと

です。


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まず、1つめの「適度な湿潤環境である」というのは、傷からの浸出液が適量であることです。

もし浸出液が多い場合にはキズパワーパッドなどの治療剤から浸出液が漏れてくるのでそうなるともっと短い期間での貼り替えが必要になります。

その際は剥がして、きれいに洗い流して水分を拭き取り、また貼りましょう。

そして2つめの「傷が炎症を起こしていないこと」ですが、もし傷に細菌などが入ったら、炎症を起こして傷周囲の皮膚が赤くなったり熱を持って膿んできます。

また、正常な浸出液というのは透明~薄い黄色っぽい色で粘度が低いのですが、炎症を起こすと浸出液が濃い黄緑色など汚い色をしていたり粘度が高くなり悪臭がします。

例えば、下の画像のように一部黄色くなって膿が出ていたり、傷の周囲が赤くなって痛みがあったりすると炎症を起こしている可能性が高いです。

炎症を起こしている傷口

そんな時はキズパワーパッドをすぐに剥がしましょう。

キズパワーパッドは炎症を起こしている傷には使わないようにしてください。

あくまで炎症のない傷に貼るようにしましょう。

では、参考までに炎症を起こしているときに出る症状を説明しておきます。

それは患部が…

  • 赤くなっている
  • 腫れている
  • 痛みがある
  • 熱をもっている
  • 浸出液の色が汚く粘性が高くて臭い

などです。

これらの症状が出てきたら、すぐにキズパワーパッドを剥がして傷をきれいに洗い流して、皮膚科受診するようにしましょう。
 

では、やけど・切り傷・擦り傷へのそれぞれの使い方を説明していきましょう。


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やけどの場合は?

やけどで使えるのは、軽いやけどのみです。

軽いやけどというのは、その範囲も小さなもの(例えば、1~2cmくらいまでの大きさ)で表面の皮膚が薄く剥けている程度のやけどです。

やけどを負った場合には必ずすぐに数分ほど水道水で冷やしてください。

そして優しく水分を押さえるように拭き取って、キズパワーパッドを貼ってください。

水ぶくれなどができてしまうとそれを潰すのか潰さないかというのは傷の状態にもよるので、ここではっきり伝えることはできません。

また、水ぶくれを潰したあとの対応も難しいケースもあるのでなるべく皮膚科を受診してください。

切り傷の場合は?

切り傷の場合は、傷が深いと出血も多く、縫合(ほうごう・傷を縫うこと)が必要になることもあるので、必ず受診しましょう。

出血も少なくてすぐに止まり、傷が浅い場合には水道水で洗い流して、優しく水分を拭き取り、止血が確認できたらキズパワーパッドを貼ってください。

擦り傷の場合は?

擦り傷をした直後は出血していると思いますので、まずは圧迫して止血をしましょう。

そして、擦り傷の場合は傷がなにかの面に接して皮膚面が擦り切れているので、雑菌や異物、汚れなどがくっついていることが多いです。

ですので、止血できたら必ず水道水できれいに洗浄しましょう。

そのあとに、キズパワーパッドを貼りましょう。

これらの処置の際、すべてに共通して言えるのは消毒は絶対にしないことです。

どんな傷でも、水道水で洗浄するだけで大丈夫です。

消毒をすると、傷を治すための良い細胞も殺してしまいます。

そして、キズパワーパッドを貼っている最中でも、炎症の症状が出たら必ず途中で剥がして皮膚科受診するようにしてください。

キズパワーパッドの貼り方などについてのまとめ

今回はキズパワーパッドの貼り方などについて説明してきました。

では、まとめてみましょう。

キズパワーパッドはいつまで貼る?
傷の状態が良好であれば、2~3日毎に貼り替えましょう。
もし、浸出液の量が多いのであれば早めに貼り替えましょう。
そして、傷が炎症を起こしていたら、すぐに剥がしてきれいに洗い流して皮膚科受診しましょう。

 

やけど・切り傷・擦り傷などへの使い方は?
どの傷も傷が深いとか範囲が広かったりしたら皮膚科受診してください。
傷が小さく浅い場合ならば、貼っても大丈夫です。
その場合は、水道水できれに洗浄して雑菌や異物を除去し、出血が止まったのを確認したあとにキズパワーパッドを貼りましょう。
もし、炎症など異常があるときにはすぐに剥がして皮膚科受診してください。

 

今は本当にたくさんの傷の処置グッズが店頭に並んでいます。

そんな中、キズパワーパッドというのは本当に使いやすく、傷も早く治るし便利な絆創膏です。

でも、使い方をすこし間違ってしまうと傷はすぐに悪化してしまいます。

なので、絆創膏を貼っていてもその上からきちんと傷の状態を観察して、かゆみや痛み、赤くないかなどの異変を感じたらすぐに剥がして受診をするようにしましょう。