看護師ミカ こんにちは、現役看護師のミカです。

今回は、『副鼻腔炎の症状をチェック!頭痛や発熱は?歯痛や咳など症状まとめ!』というタイトルでお送りします。


先日、私の友人が「アレルギー性鼻炎がひどくてしんどい」と言って鼻をかんでいました。

すると翌日になって、「やっぱり風邪かな?」と言って首をかしげていました。

鼻炎のある人は風邪を引いても、時々どちらの症状かわからなくなることが多いようですね。

そして、どちらの症状にしろ、そのまま放置していたら副鼻腔炎になる人は多いです。

その友人もその後、副鼻腔炎になりました。

副鼻腔炎の症状をチェック

今回はそんな副鼻腔炎の症状について説明していきたいと思います。副鼻腔炎は鼻の奥の副鼻腔という場所に炎症が起こる病気です。
 

「副鼻腔炎とはどんな原因でなるのか?」などについては、↓こちらの記事を参照してください。

 



 

副鼻腔炎の症状をチェック!

副鼻腔炎の症状は主に次のようなものになります。

  • 鼻水
  • 鼻づまり
  • おでこの痛み
  • 目の痛み
  • 頭痛
  • 頬の痛み(歯痛)
  • 発熱
  • 鼻水が喉のほうに流れるために咳や痰が出る
  • 匂いがわかりにくい

これらの症状について順番に説明していきたいと思います。

鼻水

副鼻腔炎の症状 鼻水

最初は風邪か鼻炎の時に出るような透明でサラッとした鼻水ですが、炎症が進んでくると徐々にドロっとしたネバネバした鼻水に変わってきます。

また色は、透明感のない黄色から黄緑っぽい色になり悪臭をともなうことが多いです。

副鼻腔炎の症状がひどくなればなるほど、ネバネバの度合いが強い、濃い黄緑色のような状態の鼻水になります。

鼻づまり

副鼻腔炎の症状 鼻づまり

副鼻腔の炎症が強い状態が続くと、副鼻腔内の粘膜が腫れて、空洞の中に膿(うみ)が溜まります。

そのことで鼻の通りは悪くなり鼻づまりになります。

また、副鼻腔炎で粘膜の炎症が長く続くことで、ポリープを作ることがあります。

そのポリープはきのこのような形をしているので、鼻茸(はなたけ)とも言われています。

鼻茸は、鼻腔の一部を塞いでしまうので鼻づまりを起こす原因になります。

副鼻腔炎の症状 鼻づまりを起こす原因

おでこの痛み・目の痛み・頭痛・頬の痛み(歯痛)・発熱など

主に副鼻腔内のどの部分の空洞の炎症が強いかによって、症状が変わってくることがあります。

おでこの痛み・目の痛み・頭痛・頬の痛み(歯痛)・発熱

  • 前頭洞(ぜんとうどう)の炎症がひどい場合…おでこの部分の痛み
  • 篩骨洞(しこつどう)の炎症がひどい場合…目の奥の痛み
  • 蝶形骨洞(ちょうけいこつどう)がひどい場合…頭痛や頭が重い感じ
  • 上顎洞(じょうがくどう)の炎症が強い場合…頬の部分の痛みや圧迫感

 

このようにそれぞれの副鼻腔の炎症の場所によって症状が違って、時に発熱を伴うこともありますがほとんどの場合、微熱です。

また、上顎洞の炎症については、歯痛の痛みとして訴える人もいます。

歯痛の痛み副鼻腔炎の症状 歯痛の痛み

虫歯がなくても痛みがあれば、副鼻腔炎の可能性があるということです。

鼻水が喉のほうに流れるために咳や痰が出る

副鼻腔炎では、鼻水が鼻の穴から出るのではなく、喉のほうに流れていくことを「後鼻漏(こうびろう)」と言います。

私達も水を飲むときなどに、時に誤って気管のほうに入るとムセてしまう時がありますね。

そんな時には気管に入った水を出そうと、反射的に咳が出ます。

それと同じようにネバネバした鼻水が喉の奥のほうに流れて、咽頭や気管支に入り込むと咳や痰が出ます。

そんな粘度の高い鼻水が喉にへばりつくと咽頭で炎症を起こして咽頭炎を発症したり、または気管支のほうに流れ込むと気管支炎などを発症する原因にもなります。

匂いがわかりにくい

嗅神経(きゅうしんけい)という、匂いを感じる神経は鼻腔に近いところにあります。

副鼻腔炎の粘膜の炎症が匂いを感じる嗅神経の周りの嗅粘膜(きゅうねんまく)にまで影響を及ぼすと、匂いを感じにくくなることがあるのです。

副鼻腔炎の症状 咳や痰
 

以上、これらの症状が主なものにはなりますが、全ての症状が出てくるわけではありません。

また、もし微熱ではなく高熱が出たり頭痛が激しかったら、稀に副鼻腔炎の炎症が強すぎて脳にまで影響を及ぼすことがあるのです。

ただ、このような症状は副鼻腔炎ではなく脳腫瘍など別の病気の可能性もあるので、必ず受診するようにしましょう。

副鼻腔炎の症状についてのまとめ

今回は副鼻腔炎の症状について説明してきました。

では、まとめてみましょう。

副鼻腔炎の症状は?

  • 鼻水
  • 鼻づまり
  • おでこの痛み
  • 目の痛み
  • 頭痛
  • 頬の痛み(歯痛)
  • 発熱
  • 鼻水が喉のほうに流れるために咳や痰が出る
  • 匂いがわかりにくい

などです。

頭痛や歯痛など副鼻腔炎による痛みに関しては、副鼻腔内の空洞の炎症が起こる場所によって、痛い場所が変わってきます。

また、粘度の高い膿のような鼻水は、鼻から流れ出ずに喉や気管支に流れ込むと、咳や痰などの症状が出ることがあります。

副鼻腔炎というのは、かかってしまうと慢性化して症状が長期に渡ることも多いので大変苦痛な病気です。

また副鼻腔は目や脳に近いので、視力障害や髄膜炎など重症化して合併症を引き起こすことがあり、最悪生命に関わることもあるのです。

これらのケースが稀だとはいえ起こる可能性はあるので軽くみないで、症状があったら早め早めの受診をして、しっかり治療を受けて治していきましょう。