看護師ミカ こんにちは、現役看護師のミカです。

今回は、『大腸の内視鏡検査の3日前~前日の食事制限を説明!バナナやヨーグルトは?』というタイトルでお送りします。


大腸の内視鏡検査は、大腸ファイバーとも言われています。

先端にライトとカメラなどがついた内視鏡を肛門から入れて、直腸から大腸、盲腸などを直接観察していく検査です。

この検査をすることによって、大腸がんやポリープなどを発見することができて、もしポリープなどがあれば検査の際に切除することができるのです。

大腸の内視鏡検査

実は私自身も、先日この大腸の内視鏡検査を受けてきたところです。

この内視鏡検査と言えば、やはり気を遣うのが数日前からの食事について。

食事に気を配ることで、排便の状態が良くなり腸がきれいになって、当日の検査をスムーズに受けることができるからです。

体内に便が残った状態では検査ができないので、当日、便が出切るまでに時間がかかってしまします。

便秘がちの場合は特に検査までの食事には注意してください。

今回の検査前の食事に関して、自分で体験して勉強したことなど色々あったので、ここに紹介していきたいと思います。



 

大腸の内視鏡検査の3日前~前日の食事制限を説明!バナナやヨーグルトは?

では、大腸内視鏡検査の3日前の食事から説明をしていきましょう。

大腸内視鏡検査の3日前の食事について

3日前の食事ですが、基本的には排便がスムーズにできている人に関しては、普段と同じような食生活で構わないと思います。

もちろん、消化の良いバナナやヨーグルトはおすすめです。

私達は食事を摂ったら、だいたい24~72時間内には排便となって体外に出ていきます。

毎日きちんと排便していれば、恐らく48時間以内にはきれいに外に出ていくでしょう。

ですので、それほど気にすることはないと思いますが、できれば消化の悪いものを若干少なめに摂取するほうが良いでしょう。

一方、便秘がちの人ですが、3日前になって全く排便していないとなると、さすがに当日の苦労が目に見えますので、なんとか出しておかないといけません。

便秘がちの人に、その時だけ食事を変えて出しやすくしましょうと言っても恐らく厳しいと思うので、数日前から下剤を飲んで少しずつでも出しておくと良いでしょう。

大腸の内視鏡検査 便秘

下剤は薬局などで購入してもいいですし、検査をする医院やクリニックなどで先生に事情を説明すれば、すぐに処方してくれます。

では、3日前の食事はどんなものを摂ればいいでしょうか?

消化の良い食材・悪い食材はどんなもの?

下の表に消化の良い食材と悪い食材がありますので参考にしてみてください。

もちろん、バナナやヨーグルトは入っていますね。

分類 消化の良い食材 消化の悪い食材
穀物 おかゆ、うどん、パン 玄米、シリアル、ラーメン、蕎麦
いも じゃがいも、長芋 さつまいも、こんにゃく
豆腐、味噌、きな粉 油揚げ、がんもどき、ナッツ
茶碗蒸し、卵豆腐 目玉焼き、卵焼き
魚介 白身魚 青魚、イカ、タコ、刺し身
鶏ささみ、ヒレ肉 ハム、ソーセージ、脂身肉
野菜 キャベツ、大根、かぼちゃ、人参、カブ、じゃがいも ごぼう、レンコン、筍、きのこ類
果物 りんご、バナナ、桃 スイカ、梨、みかん
乳製品 ヨーグルト、温かい牛乳 冷たい牛乳
菓子 ゼリー、ビスケット、カステラ ドーナツ、ポテトチップス、炭酸、コーヒー

食事を作るときのポイントは?

食事を作るときのポイントとして、

  • 柔らかく煮る
  • 温かい調理法にする
  • 小分けにして食べてみる
  • 消化に負担のかかる食材はできるだけ使わない
  • 繊維の多い食材を使う時は、繊維を断つように切ったりすり下ろしたりし使う
  • 油をできるだけ使わずに、茹でる・煮る・蒸すなどする

などです。
 




 

では、2日前の食事はどうでしょうか?

大腸内視鏡検査の2日前の食事制限について

2日前の食事に関しては毎日排便がある人でも、消化の良い食事を摂っておくといいとですね。

大腸内視鏡検査の2日前の食事制限

便秘がちな人も、3日前の食事で説明したような内容と同じようなものを食べるといいでしょう。

できるなら、3日前の食事の量よりも若干少なめにするといいと思います。
 

大腸内視鏡検査の1日前(前日)の食事について

食べる食材としては、3日前の説明で挙げた消化の良い食材と同じような感じで良いのですが、検査前日のおすすめメニューの一例を次に挙げておきます。
 

朝食 昼食 おやつ 夕食
食パン
バナナ
ヨーグルト
スープ(具なし)
素うどん
卵焼き(具なし)
りんご(皮なし)
プリン
雑炊(卵やササミ入り)
具なし味噌汁
焼き魚(皮なし)
豆腐(薬味なし)

などで、これらは消化がよく、腸に食物のカスが残りにくいメニューとなっています。

他にも

  • 目玉焼き
  • 蒸しパン(具なし)
  • 茶碗蒸し(具なし)
  • スープ(具なし)
  • クラッカーやクッキー
  • ゼリー(具なし)

などがあります。

これらに関しても、消化の良い食事で腸内に食べ物のカスが残りにくい食事ですね。
 

ちなみに私は毎日1~2回は排便がありますので、2~3日前からは消化の良いものを量を少なめに摂るようにしました。

そして、私が食べた前日のメニューは…

朝食…卵粥 1杯・りんご1切れ・ヨーグルト
大腸内視鏡検査 朝食 卵粥1杯 りんご1切れ ヨーグルト
 

昼食…素うどん
大腸内視鏡検査 昼食 素うどん
 

おやつ…具なしのゼリー
大腸内視鏡検査 おやつ 具なしのゼリー
 

夕食…お粥・具なしのお味噌汁
大腸内視鏡検査 夕食 お粥・具なしのお味噌汁

でした。

かなりお腹が空きましたが、これも検査当日になるべく早く大腸を空っぽにしてスムーズに検査が行えるようにするためです。

そして、普段から水分摂取量が少ない私には苦痛でしたが、意識して水分を多く摂るようにしました。

前日までに摂ってもいい水分としては、

  • スポーツドリンク
  • お茶
  • お水

などです。

病院から検査の前夜に下剤を飲むように処方されていると思うのですが、この下剤も水分を多く摂っていればかなりスムーズに排便することができます。

なるべく多めに水分をとるようにしたほうがいいでしょう。

大腸内視鏡検査 なるべく多めに水分をとる
 




 

では次に検査当日に飲む下剤のことについて説明しておきたいと思います。

検査当日の朝に飲む下剤について

大腸内視鏡検査では、検査当日の朝から2リットルの下剤を飲まないといけません。

ほとんどの医療機関で使われている下剤に、「ニフレック」や「モビプレップ」などといった商品があります。

ニフレックに関しては2リットルを約2時間かけて全部飲むようになっていますが、モビプレップは最初に1リットルを1時間かけて飲んで、その時の便の状態で後の1リットルを飲む量を調整していきます。

今回は私が飲んだ「モビプレップ」を例に説明していきたいと思います。
 

モビプレップはこの袋の中に粉末のお薬が入っていて、当日の朝指定された時間に自分で水を注入してお薬を溶かして飲むようになっています↓
大腸内視鏡検査の検査当日の朝に飲む下剤モビプレップ

この下剤がとても飲みにくく、そうでもない人もいると思いますが、味の苦手な人にとっては大変苦痛になると思います。

でも、この下剤を溶かす水なのですが、ぬるい温度の水だと、下剤の塩味が強く出てなかなか飲みにくいので、ポイントとしてなるべく冷たい水を使うことです。

そうすれば、少しは飲みやすくなりますよ。

個人的な味の感想を言いますと、塩味のきついスポーツドリンクといった感じでしょうか。

私もなんとか冷たい水で溶かして、頑張って飲んでみましたが美味しくはなかったです。

しかし、もし当日の下剤を飲み始めて排便がスムーズにいって、水みたいな便になり、そして早くに透明な液体になればそのそこから飲む下剤の量は減らせるんです。

このようにモビプレップを1リットルと水を500ml飲んだ時点で便が透明な液体になっていれば、モビプレップを飲むのを終了してもいいというわけです。

便がほぼ透明な水様便になったら服薬終了

私の場合も1時間で1リットルを飲み終えた時点でほとんど便が透明な液体になったので、結局下剤は1リットルで済んだわけです。

ですので、なるべく早めに腸をきれいにするために、検査当日までの食事には気を配ったほうがいいと思います。

特に、便秘がちの人は3日前と言わず、1週間前くらいから下剤などを使って排便のコントロールをすることをおすすめします。

そうすれば、当日の処置をより楽に乗り越えることができますので。

大腸の内視鏡検査前の食事制限についてのまとめ

今回、大腸の内視鏡検査前の食事について説明してきました。

では、まとめてみましょう。

検査の3日前の食事については

  • 消化の良い食材を選ぶ
  • 温かい調理法にして食べる
  • 油を使わず、なるべく柔らかく煮たり、茹でたり蒸したりする

 

検査の2日前の食事については
・食事内容は3日前と同じような内容で良いが、食事量を少なくすると良い

 

検査前日の食事については

  • どの食事も具材を入れない消化の良いものに切り替える
  • 食事量も少し少なめにする
  • 前日はなるべく水分を多めに摂る

 

今回、大腸内視鏡検査を受けるにあたって、数日前から食事の内容と量には本当に気を配ってやってみました。

そして、消化の良い食事に切り替えていたことで、当日の下剤の処置も検査自体も本当にスムーズに乗り切ることができました。

普段から便秘がちの人は下剤もなかなか効かなくて、排便をスムーズにするのに時間がかかったり、当日も便がきれいに出なくて苦労する人もいます。

そういった場合は本当につらい検査になるかもしれませんが、自分の排便の間隔や便の状態をよく見ながら、少しでも楽に乗り切ることができるように調整していきましょう。