生理用ナプキンのかぶれに効く薬は?痛みやかゆみの対策も説明!

生理用ナプキンのかぶれに効く薬は?痛みやかゆみの対策も説明! 産婦人科
看護師ミカ こんにちは、現役看護師のミカです。

今回は、『生理用ナプキンのかぶれに効く薬は?痛みやかゆみの対策も説明!』というタイトルでお送りします。


生理中のナプキンかぶれは、かゆみやヒリヒリ感が出て、つらいものです。

ナプキンかぶれのかゆみには、市販のかゆみ止めを使う方法と、症状によっては医師に診てもらう方法があります。

この記事では、メーカーの添付文書(医薬品の説明書)や日本皮膚科学会・厚生労働省・PMDA(医薬品医療機器総合機構)・メーカーの公開情報をもとに、市販薬の違い、受診の目安、日常の対策を整理しました。

生理用ナプキンのかぶれ

先に結論
・市販のかゆみ止めには、麻酔成分と抗ヒスタミン成分を含むもの、ステロイドと抗生物質を含むものなどがあり、成分と区分が異なります(各社添付文書)
・フェミニーナ軟膏S・フェミニーナジェル・デリケアb・ドルマイコーチ軟膏の添付文書には、5〜6日使っても良くならないときは使用をやめて相談するよう書かれています
・フェミニーナ軟膏S・ジェルの添付文書には「カンジダ症の治療薬ではありません」と明記されています
・ステロイドを含む薬は、使ってはいけない皮膚の病気が添付文書で決められています(リンデロン-VGは真菌による皮膚感染症などには使わない=禁忌、ドルマイコーチ軟膏はみずむし・たむし等には使用しない)
・白くポロポロしたおりものを伴うかゆみは、カンジダの可能性があるため婦人科へ


 

生理用ナプキンのかぶれに効く薬は?

ナプキンかぶれでは、かゆみが主な症状になります。

生理用品によるかぶれは、生理時の敏感な肌にナプキンが刺激となって起こるとされています(デリケアb添付文書)。

ナプキン内に残った経血や汗による蒸れと、乾燥した肌のこすれが原因になることもあります(ソフィ「生理中の辛いかぶれ・かゆみに!症状と対処法」)。

ここでは、薬局やドラッグストアで買える薬と、病院で出される薬について整理します。

市販薬には何がある?

下の表は、メーカー公式情報とPMDA(医薬品医療機器総合機構)の添付文書で確認した内容です。

商品名(販売名) 区分 主な有効成分 形状
フェミニーナ軟膏S(小林製薬) 第2類医薬品 リドカイン、ジフェンヒドラミン塩酸塩、イソプロピルメチルフェノール、トコフェロール酢酸エステル 軟膏
フェミニーナジェル(販売名「フェミニーナ J」) 第2類医薬品 リドカイン、ジフェンヒドラミン、イソプロピルメチルフェノール ジェル
デリケアb(池田模範堂) 第3類医薬品 ジフェンヒドラミン、イソプロピルメチルフェノール、グリチルレチン酸、トコフェロール酢酸エステル(ステロイド成分は配合されていません) クリーム
ドルマイコーチ軟膏(ゼリア新薬) 指定第2類医薬品 バシトラシン、フラジオマイシン硫酸塩、ヒドロコルチゾン酢酸エステル(ステロイド) 軟膏

フェミニーナ軟膏S

小林製薬の外用薬で、販売名は「フェミニーナ軟膏S」です(PMDA「フェミニーナ軟膏S」詳細ページ)。

フェミニーナ軟膏

効能・効果は、かゆみ、かぶれ、湿疹、虫さされ、皮ふ炎、じんましん、あせも、ただれ、しもやけとされています(PMDA「フェミニーナ軟膏S」詳細ページ)。

用法は「1日数回、患部に適量を塗布」です(PMDA「フェミニーナ軟膏S」詳細ページ)。

添付文書には、「本剤はカンジダ症の治療薬ではありません。カンジダ治療薬と併用しないでください」と書かれています(フェミニーナ軟膏S添付文書)。

カンジダ症の人と、目の周囲・粘膜等には使用しないこととされています(フェミニーナ軟膏S添付文書)。

使用後に発疹・発赤、かゆみ、はれが出たときは使用を中止して、医師・薬剤師・登録販売者に相談するよう書かれています(フェミニーナ軟膏S添付文書)。

5〜6日間使用しても症状がよくならない場合も使用を中止して相談することとされています(フェミニーナ軟膏S添付文書)。

フェミニーナジェル

小林製薬の公式サイトでは「フェミニーナジェル」と紹介されており(小林製薬「フェミニーナ」ブランドページ)、添付文書上の販売名は「フェミニーナ J」です(フェミニーナ J 添付文書)。

フェミニーナ・ジェル

添付文書には、軟膏Sと同じく、カンジダ症の治療薬ではないことが書かれています(フェミニーナ J 添付文書)。

5〜6日間使用しても症状がよくならない場合は使用を中止して相談することも書かれています(フェミニーナ J 添付文書)。

軟膏との違いは剤形と成分の組み合わせで、使い心地の好みで選ぶ薬といえます。

フェミニーナミスト(製造・出荷終了)

噴霧タイプの「フェミニーナミスト」は、小林製薬の公式サイトで製造・出荷の終了が案内されています(小林製薬「フェミニーナミスト」ページ)。

フェミニーナ・ミスト

同ページでは、在庫製品が無くなり次第、販売終了とされています(小林製薬「フェミニーナミスト」ページ)。

そのため、現行の選択肢としては上の表に載せていません。

デリケアb

池田模範堂の「デリケアb」は第3類医薬品のクリームで、有効成分はジフェンヒドラミン、イソプロピルメチルフェノール、グリチルレチン酸、トコフェロール酢酸エステルです(池田模範堂「デリケア」商品情報)。

デリケア(クリーム)

添付文書には「本剤にステロイド成分は配合されていません」と書かれています(デリケアb添付文書)。

使用上の注意として、医師の治療を受けている人、薬などでアレルギー症状を起こしたことがある人、湿潤やただれのひどい人は、使用前に相談することとされています(デリケアb添付文書)。

5〜6日間使用しても症状がよくならない場合は使用を中止して相談することとされています(デリケアb添付文書)。

粘膜部分には使用しないこととされています(デリケアb添付文書)。

同じ添付文書には、腟カンジダ症や腟トリコモナス症によるかゆみは医師による治療が必要であり、おりものの状態が普段と異なる場合や5〜6日使っても改善しない場合は、早めに婦人科等の専門医に相談するよう書かれています(デリケアb添付文書)。

ドルマイコーチ軟膏

ゼリア新薬の軟膏で、2種類の抗生物質(バシトラシン、フラジオマイシン硫酸塩)とステロイド(ヒドロコルチゾン酢酸エステル)を配合しています(ゼリア新薬「ドルマイコーチ軟膏」ページ)。

ドルマイコーチ軟膏

区分は指定第2類医薬品で、第2類医薬品のうち、特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するものです(厚生労働省資料。ゼリア新薬の公式ページでは丸囲みの「第②類医薬品」と表示されています)。

効能・効果は「化膿を伴う」湿疹・皮膚炎、あせも、かぶれなどと、とびひ・毛のう炎などの化膿性皮膚疾患とされており、化膿していないかゆみ全般の薬ではありません(ゼリア新薬「ドルマイコーチ軟膏」ページ)。

使用上の注意として、水痘(水ぼうそう)、みずむし・たむし等、湿潤・ただれのひどい患部、深い傷・ひどいやけどの患部には使用しないこと、本剤の成分でアレルギー症状を起こしたことがある人は使用しないこと、顔面に広範囲に使用しないこと、長期連用しないことが書かれています(PMDA「ドルマイコーチ軟膏」)。

5〜6日間使用しても症状がよくならない場合は使用を中止して相談することとされています(PMDA「ドルマイコーチ軟膏」)。

ゼリア新薬の公式ページにも、薬剤師・登録販売者に相談のうえ「使用上の注意」をよく読んで使うよう書かれています(ゼリア新薬「ドルマイコーチ軟膏」ページ)。



病院ではどんな薬が出される?

病院で処方される薬は、診察の結果(かぶれ、感染症など)に応じて医師が選びます。

必ず特定の薬が出ると決まっているわけではありません。

参考として、ステロイドと抗生物質(ゲンタマイシン)を配合した「リンデロン-VG軟膏0.12%」の添付文書(PMDA掲載)を見てみます。

リンデロンVG軟膏

効能・効果は、湿潤、びらん、結痂を伴うか、二次感染を併発している湿疹・皮膚炎群などとされています(PMDA「リンデロン-VG軟膏0.12%」)。

こうした症状が改善した場合は、速やかに使用を中止し、抗生物質を含有しない薬剤に切り替えることとされています(PMDA「リンデロン-VG軟膏0.12%」)。

禁忌(投与しないこと)として、「真菌・スピロヘータ・ウイルス皮膚感染症及び動物性皮膚疾患(疥癬、けじらみ等)」が挙げられ、これらの疾患が増悪するおそれがあると書かれています(PMDA「リンデロン-VG軟膏0.12%」)。

副作用の項には、皮膚の感染症として真菌症(カンジダ症、白癬等)が挙げられ、その場合は適切な抗菌剤、抗真菌剤等に切り替えることとされています(PMDA「リンデロン-VG軟膏0.12%」)。

また、長期連用を避けること、症状改善後はできるだけ速やかに使用を中止することも書かれています(PMDA「リンデロン-VG軟膏0.12%」)。

このように、ステロイドを含む薬には、使ってはいけない皮膚の病気が添付文書で決められています。

自己判断で家にある塗り薬を使い回さず、医師の診察を受けることが大切です。

ナプキンかぶれの痛みやかゆみ対策

薬を使うだけでなく、ナプキンの使い方や洗い方を見直すことも大切です。

メーカーなどが公開している対策を整理します。

少ない日でもこまめにナプキンを替える

ソフィの解説では、量が少ない日でも、せめて3〜4時間ごとに取り替えるようにしましょうとされています(ソフィ「辛い生理を快適に!気楽に月経を過ごす方法」)。

長時間替えないと湿気がこもり、カンジダ菌などのカビが発生することもあると説明されています(ソフィ「辛い生理を快適に!気楽に月経を過ごす方法」)。

肌に合うナプキンを選ぶ

肌触りがなめらかで、刺激の少ないタイプを選びましょうとされています(ソフィ「生理中の辛いかぶれ・かゆみに!症状と対処法」)。

羽のあるナプキン

ナプキンには羽の有無、厚さ、長さなどさまざまなタイプがあり、肌に合うかどうかは人によって異なります。

たとえばソフィ「はだおもい」は、メーカーが「生理中の敏感肌にやさしい」と案内しているシリーズで、羽なしタイプもあります(ソフィ「はだおもい」ページ)。

はだおもい 羽なし

花王「ロリエ しあわせ素肌」は、一部の品番で生産終了が公式サイトに案内されています(花王「ロリエ しあわせ素肌 天然コットン100% 多い昼用22.5cm 羽つき」ページ)。

購入前に、各メーカーの公式サイトで現行の品番を確かめましょう。

しあわせ素肌 羽あり

下着の素材が肌に合っているかも見直すようにすすめられています(小林製薬「フェミニーナ」医師監修記事)。

石けんなどで洗いすぎない

ソフィの解説では、かぶれているときのデリケートゾーンは「お湯で洗い流すのがいちばん」とされ、界面活性剤が含まれるボディソープなどは刺激が強く、炎症などのトラブルの原因になりやすいので注意するよう案内されています(ソフィ「生理中の辛いかぶれ・かゆみに!症状と対処法」)。

同じソフィの座談会記事では、婦人科医が「石けん等で必要以上にごしごし洗いすぎると、かえってトラブルを悪化させてしまうことも」「かゆみやかぶれがあるときはお湯で洗い流すだけで十分」と述べています(ソフィ「生理中、デリケートゾーンのかゆみ・臭い対策」)。

疲れをためない

疲れをためず、睡眠をしっかりとって、抵抗力を保つことが大切とされています(ソフィ「生理中の辛いかぶれ・かゆみに!症状と対処法」)。

こんなときは受診を(皮膚科・婦人科)

次のような場合は、市販薬で様子を見続けず、皮膚科や婦人科に相談しましょう。

  • フェミニーナ軟膏S・ジェル、デリケアb、ドルマイコーチ軟膏を5〜6日間使っても症状がよくならない(各添付文書)
  • 使用後に発疹・発赤、かゆみ、はれが出た(使用を中止して相談。フェミニーナ軟膏S添付文書)
  • 湿潤やただれがひどい(デリケアb添付文書、ドルマイコーチ軟膏の使用上の注意)
  • かゆみに加えて白くポロポロしたおりものがある(カンジダ膣炎の可能性。ソフィ)
  • かゆみ・ただれと濃い黄色や緑のおりものがある(トリコモナス膣炎の可能性。ソフィ)
  • 強いかゆみと米粒大の赤いポツポツがある(かいせんの可能性。ソフィ)
  • 陰部にかゆみや違和感のある水疱ができ、破れて痛みのあるびらんになり、発熱、リンパ節腫脹を伴う(性器ヘルペスでみられる症状。日本皮膚科学会)
  • かゆみやかぶれに出血や下腹部の痛みが加わる(ソフィ)

ソフィの解説では、かぶれに加えて上記のような症状がある場合は、病気の可能性があるため婦人科を受診するよう案内されています(ソフィ「生理中の辛いかぶれ・かゆみに!症状と対処法」)。

市販薬で治らないときは、婦人科か皮膚科を早めに受診するよう案内されています(ソフィ「生理中の辛いかぶれ・かゆみに!症状と対処法」)。

カンジダの症状については、こちらの記事でも説明しています。

カンジダの症状(女性)について詳しくはこちら

生理用ナプキンのかぶれに関するまとめ

ナプキンかぶれのかゆみ対策として、市販薬は成分と区分を確かめて選びます。

フェミニーナ軟膏S・ジェル、デリケアb、ドルマイコーチ軟膏は、5〜6日使って良くならなければ使用をやめて相談します。

ステロイドを含む薬には、使ってはいけない皮膚の病気が添付文書で決められているため、自己判断での使用は避けましょう。

こまめな交換、肌に合うナプキン選び、優しい洗い方も大切です。

白くポロポロしたおりものなど、かぶれ以外の病気が疑われる症状があるときは受診しましょう。

この記事は一般的な情報をまとめたもので、診断や受診の代わりにはなりません。

出典(2026年10月17日確認)




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