今回は、『胃が痛い!みぞおちなど気持ち悪い原因は?ストレスや便秘もある?』というタイトルでお送りします。
これまでに胃が痛い思いをした人はたくさんいると思います。
子供の頃にはあまり感じなかった胃痛の症状も、ストレスいっぱいの社会で生きていく大人にとってはとてもよく起こる症状だと思います。
でも胃の痛みが起こる原因は人それぞれで、様々な原因があるのです。
今回は、そんな胃の痛みや胃が気持ち悪いなどの症状の原因を説明していきたいと思います。
胃が痛くてみぞおちなども気持ち悪い原因には何がある?
胃の痛みや胃の不快感の原因にはどんなことが考えられるのでしょうか?
胃というのは位置的には左右の肋骨のちょうど真ん中あたりの「みぞおち」の部分にあり、胃痛ではその付近の痛みがあります。
胃の痛みの原因としては、
- ストレス
- 喫煙
- 過労や寝不足
- 刺激物の摂りすぎ
- 痛み止めなどの薬の飲み過ぎ
- ピロリ菌の感染症
- 便秘
などがあります。
ではそれぞれ説明していきましょう。
ストレス
胃や腸の働きというのは、すべて自律神経によって調整されています。
もし、精神的に強いストレスを受けたら、それが自律神経に伝わり、胃の動きを活発にさせて胃液を多く分泌させます。
またストレスを受けると、胃の血液循環も悪くなり、胃粘膜を保護してくれる粘液の量も少なくなってしまいます。
このように大きなストレスがあると、粘液が少ないため胃が十分保護されていない上に、胃液(胃酸)の分泌が増えてしまって、胃に炎症や胃潰瘍などが起こるのです。
「胃が痛いな」と感じるときには、仕事やプライベートなどでストレスが続いていないか振り返ってみる必要があります。
喫煙
タバコのニコチンは吸って身体に入ってくると、自律神経(交感神経)を刺激して血管を収縮して胃粘膜の血液の循環を悪くさせます。
胃の粘膜にはたくさんの毛細血管があってこの血液循環が悪くなると、胃は機能が低下して抵抗力も無くなってしまいます。
毎日、喫煙することで胃潰瘍などのリスクが高まってきます。
過労や寝不足
寝不足が続いてしまうと、自律神経のバランスが崩れてしまいます。
すると、胃が働きすぎて胃酸が多く分泌されたり、胃酸の濃度が強くなりすぎたりします。
過労も寝不足もストレスになりますので、ストレスが原因となって胃痛が起こるのです。
刺激物の摂りすぎ
にんにくや香辛料、唐辛子など刺激の強い食べ物やアルコール濃度の高い飲み物を摂ると胃酸の分泌を促進させて、胃粘膜が炎症を起こして胃痛の原因になります。
暴飲暴食なども同様なので、要注意です。
痛み止めなどの薬の飲みすぎ
頭痛などでよく飲まれている痛み止めなどのお薬や、他にも抗生物質などで、「非ステロイド性抗炎症薬」と言われるお薬があります。
これらのお薬には、胃を保護してくれる物質の分泌を抑制してしまう作用があるのです。
すると、胃酸の出す強い酸の刺激で胃粘膜が炎症を起こしてしまいます。
もし、痛み止めや抗生物質などを飲む際には、なるべく胃薬と一緒に飲むようにしましょう。
ピロリ菌の感染症
ピロリ菌は胃の粘膜に生息している細菌のことです。
胃の中の強い酸があってもずっと除菌しない限りは住み続けることができる細菌です。
ピロリ菌は経口感染と言われていますが、その感染経路は不明です。
ピロリ菌に感染したほとんどの人に胃炎が起こっています。
また胃の不快感などがある時には慢性胃炎や胃潰瘍などを発症していることが多いですが、その場合ピロリ菌に感染していることが多いです。
ピロリ菌に感染した場合、お薬を飲んで除菌治療をしないと胃の中から除去できません。
便秘
便秘で腸の中に便がどんどん溜まってきてしまうと、胃を圧迫してしまうので胃の痛みが起こることがあります。
胃を圧迫することで、胃の不快感なども出てきます。
胃の痛みだけではなく、ひどくなるとお腹のほうも痛くなってきますので、なるべく便通はスムーズにしないといけません。
以上、7つの原因を紹介してきましたが胃の痛みや不快感の原因は様々です。
そして、それぞれの原因の多くはよく見てみると、胃の健康は自律神経が全て調整しているということがわかります。
ストレスなどなにか不調があると、自律神経のバランスが乱れて胃が正常に働かなくなります。
そうすると、食べたものも消化できず腸への運搬も遅れて、胃の中に長い時間食べ物が留まっているため胃もたれや気持ち悪い感じが出てきます。
胃酸はとても強い酸性の刺激があります。
普段の健康な時の胃は、粘膜を保護してくれる作用もありますので胃酸の刺激には動じません。
しかし、ストレスなどの刺激で胃粘膜を保護してくれる粘液の分泌量が少なくなると、胃は荒れて胃痛や不快感の症状が出てきます。
このように、胃酸分泌、胃粘液分泌など調整をしているのは自律神経のバランスです。
何かの不調があって、そのバランスが乱れてしまうと胃の機能が正常に働かず、胃粘膜を保護する粘液の量も減り、胃炎などの胃の症状につながるということです。
次に、胃の痛みや不快感がある場合に可能性のある病気について6つほど紹介しておきます。
胃の痛みがある時に疑う病気
胃の痛みや不快感があった場合には、次のような病気にかかっている可能性があります。
簡単にどんな病気なのか説明していきましょう。
慢性胃炎
慢性的に胃の粘膜の炎症が起こっている状態です。
ピロリ菌感染の可能性もありますので、胃の症状が続けば我慢せずに受診しましょう。
胃潰瘍
胃の粘膜がただれて、傷ついた状態です。
ただれた部分から出血したり、更に状態が悪化すると胃の粘膜に穴があいてしまうこともあります。
逆流性食道炎
胃と食道のつなぎ目の付近で胃酸が食道に逆流するため、食道の粘膜が荒れて炎症を起こした状態です。
この逆流性食道炎の場合には、胸焼けや酸っぱいものがこみあげてくる症状が出てきます。
胃がん
胃の粘膜にできるガンです。
胃カメラの際に組織(細胞)を採取して検査すると、どれくらい進行しているガンなのか、そのステージがわかります。
機能性消化管障害
胃の症状である胃痛や胃もたれなどがあるのに、胃カメラなど検査をしても全く異常がみつからない病気です。
命にかかわるような病気ではないにしろ、患者さんには症状があるので苦痛を伴います。
胃もたれや胃痛、胸焼けのような症状が出てきます。
呑気症(どんきしょう)
無意識に空気を飲み込んでしまう病気です。
胸焼けやゲップの症状が多いです。
多くはストレスが多い人や精神科的な病気がある(うつ病や神経症など)人によく見られます。
これらの病気はほとんどが胃の痛みや不快感などを伴います。
そしてそんな症状は生活の質を落としてしまいます。
あまり我慢せずに、早めに受診することをおすすめします。
胃が痛い原因についてのまとめ
今回は胃が痛い原因などについて説明してきました。
では、まとめてみましょう。
・ストレス
・喫煙
・過労や寝不足
・刺激物の摂りすぎ
・痛み止めなどの薬の飲み過ぎ
・ピロリ菌の感染症
・便秘
特にストレスは自律神経のバランスを崩して、胃の機能が正常に働かなくなります。
胃の痛みなどの症状が出た際には、なるべく我慢はせずに早めに受診するようにしましょう。
受診するのは、内科や消化器内科がいいです。
早めの受診、早めの治療をおすすめします!