今回は、『頓服薬とはどういう意味?対義語は?効果時間や副作用を知りたい時は?』というタイトルでお送りします。
お薬の飲み方というのは、お薬の種類によって様々です。
食後に飲むお薬もあれば、食前、食間など、それに起きてすぐに飲むお薬というのもあります。
それぞれのお薬の持つ作用の仕方によって、用法や用量が決められています。
今回は色んな種類の中でも「頓服薬」というものについて説明していきたいと思います。
頓服薬とはどういう意味?対義語は?
頓服薬というのは、お薬を何回にも分けずに1回に服用するということです。
そのお薬は熱が出た時、痛みが強い時などの症状がある時などに、決められた用量を1回だけ飲むということです。
頓服が1回だけ飲むという意味であれば、対義語というのは「分服」という言葉が当てはまるのかと思います。
分服というのは、お薬の一定量を何回かに分けて飲むことです。
でも、私の知っている限りでは実際に分服という言葉を使うことはありません^^;
では次に、頓服薬の種類について説明していきます。
頓服薬の種類と飲み方
頓服薬とは、例えば、症状の強いときや発作があるときなどに飲むお薬です。
次のようなお薬があります。
- 解熱薬
- 鎮痛薬
- 眠剤
- 下剤
- 狭心症の発作(胸痛)のある時
これらの症状のある時に飲んだり使ったりするお薬です。
もし、頓服薬ではなく、医師から決められた時間を指定されている場合には、きちんとその用法を守って飲むようにしましょう。
では、上記5種類の頓服薬それぞれの飲み方について説明します。
解熱薬の場合
解熱薬とは、熱の高い時に飲むお薬です。
そのほとんどが、38.5℃以上の熱が出た時に飲むよう指示されることが多いでしょう。
しかし、1時間くらい経って、熱が下がらないからといって追加で飲んだりしてはいけません。
通常、お薬は飲んで吸収されて、血液中に入るとその濃度は、内服薬で1~3時間後、座薬では1~2時間後くらいに最高になります。
そして、お薬によりますが、約6時間くらいは効果が続くものが多いと言われています。
効果がまだ出ないうちに次のお薬をまた飲んでしまうと、その成分が蓄積されていき副作用が強く出てくる可能性があります。
一回飲んだら、お薬の種類や症状の程度にもよりますが、約6時間は空けるようにしましょう。
鎮痛薬の場合
鎮痛薬は、痛み止めのお薬のことです。
例えば、頭痛、歯痛、腰痛などその他の痛みのある時に飲みます。
このお薬も解熱薬と一緒で、約6時間は空けるようにしましょう。
眠剤の場合
眠剤とは、何らかの理由で眠れない時に飲むお薬です。
医師の指示された通りの1回量を守って、決められた時間に飲みましょう。
下剤の場合
便秘でなかなか便が出ない時に飲むお薬です。
通常は眠る前に飲むと、翌朝に排便があることが多いです。
狭心症の発作(胸痛)時の舌下錠の場合
狭心症で胸痛などの痛みの発作が出たときに飲むお薬です。
これは通常、舌下錠であり、舌の下に置いて口腔内の粘膜から直接吸収させることで素早く効果が現れます。
舌下錠は、噛んだり飲み込んだりしないように注意しましょう。
では、頓服薬の効果時間や副作用を知りたい時はどうすればいいでしょう?
頓服薬の効果時間や副作用を知りたい時は?
お薬の効果時間や副作用については、それぞれのお薬の種類によって違ってきます。
副作用については、ドラッグストアなどで購入した場合には、そのお薬の添付文書に書かれているかと思います。
ただ、効果時間については、添付文書にはあまり書かれていないことが多いと思います。
その場合には、これまでにも説明したように、お薬の血中の濃度が高くなるのが内服薬で1~3時間後、座薬では1~2時間後くらいなので、飲んで6時間くらいは効果が続くものが多いと認識しておくといいかと思います。
お薬には、頓服薬と言えどもたくさんの種類があります。
あくまでも、よく使われる解熱薬や鎮痛薬などの頓服薬での効果時間ですし、個人差がありますのでご理解ください。
そして、調剤薬局や病院の薬局で処方されたお薬の場合には、どんな情報も薬剤師に聞くと教えてもらえます。
もし、お薬を受け取った時ではなく、帰宅した後であっても電話すればちゃんと教えてくれます。
もし不安なことがあれば電話で確認してみましょう。
では次に、最後に頓服薬の使用期限について説明したいと思います。
頓服薬の使用期限はどれくらい?
頓服薬の使用期限は、ドラッグストアなどで購入した場合にはほとんどの薬には記載があります。
ただ、調剤薬局や病院の薬局でもらったものに関しては使用期が記載されていません。
一般的なお薬の使用期限は次のようになっています。
- 錠剤・カプセル・粉薬・顆粒状の薬・座薬…6ヶ月~1年間くらい
- 水薬…冷所保存で7~10日間くらい
通常、ほとんどのお薬がこれくらいの期限ですので、参考にしてみて下さい。
頓服薬とはどういったお薬なのかについてのまとめ
今回は頓服薬について説明してきました。
では、まとめてみましょう。
頓服薬とは、お薬を何回にも分けずに一回に服用することであり、例えば、熱が出たり痛みが強い時などに、決められた量を1回分のみ服用するというとです。
頓服が1回のみの服用という意味ですので、対義語はというと、「分服」(薬の一定量を何回かに分けて飲むこと)が当てはまるのではないかと思います。
- 調剤薬局や病院の薬局で処方されたお薬の場合には、どんな情報も薬剤師に聞くと教えてもらえます。
- ドラッグストアでの購入の場合、副作用についてはその添付文書に記載されています。
しかし、効果時間についての記載はないことが多いでしょう。
通常、内服薬は飲んでから1~3時間で効き始め、6時間程度は効果が持続すると言われています。
頓服薬というのは、あくまで、今出ている苦痛な症状をとりあえず抑えるという対症療法です。
かかっている病気を治療するお薬ではありません。
用法や用量を守って使っても、必ずしも満足にいく効果が出るとも限りません。
そういった場合には自分で判断せずに、必ず受診して医師の指示を仰ぐようにしてくださいね。