今回は、『トリコモナスの女性の症状や治療方法は?原因や潜伏期間も』というタイトルでお送りします。
「カンジダはよく聞く病気だけど、トリコモナスって何?」
と言われる人は多いのではないでしょうか?
トリコモナスという病気は、男性も感染する可能性はありますが、女性の感染者がとても多い性病のひとつです。
トリコモナス膣炎は、トリコモナス原虫という微生物が膣内に入りこむことによって起こる膣炎です。
トリコモナス原虫というのは、微生物の仲間で、アメーバやミドリムシの仲間といったほうが分かりやすいですよね。
大きさは、0.01~0.025mmで、さすがに肉眼では見ることはできませんが、顕微鏡ではわかります。
出典:http://www.chiringi.or.jp
この丸い原虫がトリコモナスです。
今回はトリコモナスの症状など次のような内容について説明していきたいと思います。
トリコモナスの女性の症状は?
トリコモナスは主に次のような症状が出ます。
- おりものが増える
- おりものが臭う
- おりものが乳白色~黄色や黄緑色で泡立っている
- 性器の色が少し赤みを帯びている
- 性器がかゆい
- 排尿時の痛みがある
- 性交時に痛みがある
感染して、まず最初に感じるのは、おりものの増加だと言う人が多いです。
膣内では乳白色から黄色っぽい泡だったようなおりものが出てきます。
そして、そのおりものも悪臭がするのが特徴です。
よく言われているのは、「魚の腐ったような臭い」です。
独特な臭いですから、女性ならすぐ異変に気づくのではないでしょうか?
おりものの色や臭いなどは、カンジダやクラミジアなどでも特徴が変わってきますので、どんな様子なのかを観察するようにしましょう。
そして、実はこれらの特徴的な症状が出ずに、無症状だという女性患者がなんと、半数以上もいるのです。
男性では実に9割以上が無症状なのです。
このようにトリコモナスの症状が出ない人は、当然病院に行って検査する必要ことはありません。
だけど、症状が出なかったとしても感染する力は持ってるんです。
ですので、知らない間に感染して、また他のパートナーとの性行為でどんどん感染を拡げてしまう恐れがあるのです。
これは男女どちらも知っておいた方が良いことですね。
では次に、女性がトリコモナスに感染してしまった場合の治療について説明していきます。
女性のトリコモナスの治療はどんなことをするの?
トリコモナスの症状が当てはまった場合は、すぐに婦人科または産婦人科に受診するようにしてください。
受診して、トリコモナスだということがわかれば、飲み薬や膣錠による治療を受けることになります。
このトリコモナスの治療薬の飲み薬や膣錠は、薬局などでは販売していません。
ですので、症状があれば早めに受診して治療を受けるようにしましょう。
そして、トリコモナスの治療薬は、抗原虫薬という原虫に効果のある薬剤で「フラジール」という飲み薬、または膣錠を使うことが多いです。
このお薬を約10日程使ってみて、再度診察して、膣にトリコモナス原虫がいなくなっていればOKです。
次にトリコモナスの原因や潜伏期間について説明していきます。
女性のトリコモナスの原因や潜伏期間は?
まずは女性のトリコモナスの原因を説明しましょう。
女性のトリコモナスの原因は?
トリコモナス膣炎は、肉眼では見ることはできないトリコモナス原虫が性器の中に入り込んで炎症を起こす病気です。
トリコモナス原虫が、男性の尿道や女性の性器にいつの間にか感染していて、性行為によって相手の性器の粘膜に接触すると感染します。
ですので、性行為で粘膜が触れ合うことが感染の主な経路となります。
また、性行為での感染だけではなく、感染経路としては感染者の使ったタオルや下着、プールや温泉、トイレなどの、間接的な接触でも感染してしまいます。
タオルなどの使い回しは避けるようにしましょう。
では次に、トリコモナスの潜伏期間について説明します。
トリコモナスの潜伏期間は?
トリコモナスの潜伏期間は、人によって全く違っていて、数日から1ヶ月と言われています。
そんな中、感染していても、症状が出ない人もいます。
ただ、無症状だからといって、トリコモナスは放置して治癒する病気ではないので、何も気づかずに経過している場合があります。
女性の場合は、不妊治療や妊娠した時に行う性病の検査で、発覚することがあります。
しかし、無症状の患者さんであっても、その中の3~4割は半年以内に症状が出ることが多いとも言われています。
ではトリコモナス膣炎になると、女性から男性にうつす可能性は高いのでしょうか?
トリコモナスは女性から男性にうつす可能性が高い?
トリコモナス膣炎になった女性が、性行為でパートナーの男性にうつす可能性は高いです。
女性に限らず、男性もいつの間にか感染していることが多く、ピンポン感染と言って、お互いに病気をうつし合うことがあります。
その場合にはパートナーの男性と一緒に治療を受けないといけません。
女性だけ治療しても、またパートナーの男性からうつってしまうこともあるので注意しましょう。
トリコモナスの女性の症状などについてのまとめ
最後に、トリコモナスの症状をもう一度まとめておきます。
- おりものが増える
- おりものが臭う
- おりものが乳白色~黄色や黄緑色で泡立っている
- 性器の色が少し赤みを帯びている
- 性器がかゆい
- 排尿時の痛みがある
- 性交時に痛みがある
今回はトリコモナスの女性の症状以外にも治療、そして原因などを説明してみました。
女性患者の半数以上が無症状となると、自分は大丈夫かなと思ってしまいますね。
症状が出ないとなると、検査にも行きませんから、少し不安です。
ただ、それでも何かしらの症状があったり、異変を感じたらすぐに受診するようにしましょう。