今回は、『糖尿病(血糖値高め)対策まとめ!食事(飲み物含む)や運動でできること』というタイトルでお送りします。
糖尿病になってしまうと、毎日の血糖値のコントロールはどうしても必要になってきます。
血液の中の糖分が多い状況が長期に渡って続くと、全身的に様々な症状が出てきます。
血糖値が高くてもすぐに症状が出るわけではないので、
「少し血糖値は高めだけど自覚症状もないし、もう少し様子みようかな?」
なんて言って放置しておくと、どんどん進行していき病気の状態は悪くなっていきます。
今現在、糖尿病の診断がされている・されていないに関わらず、血糖値が高めだということは身体にとっては非常に悪い影響を与えます。
そこで、とても大切なのが食事や運動です。
今回は糖尿病(血糖値高め)対策についてまとめて紹介します。
糖尿病(血糖値高め)対策まとめ!食事や運動でできること
糖尿病にかかってしまうと行なわれる治療内容というのは、
- 食事療法
- 運動療法
- 薬物療法
の3つが主な治療となります。
これらの治療の目的は「血糖値のコントロール」です。
血糖値をコントロールしていくといった意味では、もし仮に今、糖尿病という診断が下りていなくても普段から血糖値が高めであるならば、糖尿病の可能性があるということを認識してこれら食事療法や運動療法を行なっていかないといけません。
(今回は薬物療法に関しては病院での治療となるので、自分でできる対策として主に食事と運動について紹介します。)
ここからは、主に糖尿病について食事療法と運動療法の大切さや方法などを紹介していきます。
血糖値をコントロールするには細かい生活上の注意点はたくさんあるかもしれませんが、本当に大切な対策はこの2つです。
血糖値が高い状態だとお薬も必要な場合が多いですが、内服治療を効果的にしていくにはこの食事と運動は本当に大切なんです。
いくら効果のあるお薬を飲んでいても、食事を摂りすぎていたり、運動不足などがあればなかなか効果が現れませんので。
では、まず食事について説明していきましょう。
食事による対策
血糖値が高めであればあるほど、食事が重要になってきます。
身体の中で糖分がうまく栄養として取り込まれずにいる状態が糖尿病です。
食事を摂らなければ当然血糖値は下がりますが、それでは生きていけません。
食事を摂る上で大切なのは、1日に必要な量を規則正しく食べて、血糖値が適正な値に調整されているということです。
食事療法のポイントとはこちらです。
- 適切なエネルギー量の食事を摂る
- 栄養のバランスを考えた食事を摂る
- 規則正しい時間に、1日3食きちんと摂る
それぞれ説明していきたいと思います。
・適切なエネルギー量の食事を摂る
この適切なエネルギー量というのは1日に必要なエネルギー量ですが、人によって体型や運動量も違いますし、合併症の関係もあるので、自分の必要エネルギー量はかかりつけ医に決めてもらいましょう。
実際に糖尿病患者さんは、食品を選ぶ際に「糖尿病食事療法のための食品交換表」という表を利用しています。
この表は、普段食べているたくさんの食品が、「80kcalの分量=1単位」として栄養素別に紹介されています。
例えば、1日の摂取カロリーが1600kcalであるなら、1日20単位の食品と交換できるので、表を見ながらなるべく栄養素が偏らないように選ぶことが大切です。
食品交換表には、外食メニューなども豊富に載っていますので、慣れてくるとだいたいのカロリーが分かってくると思います。
・栄養のバランスを考えた食事を摂る
では実際に栄養バランスを考えた食事とは具体的にはどんな食事がいいのでしょう?
それは、「炭水化物」「たんぱく質」「脂質」の三大栄養素、そして、これらにビタミンとミネラルを加えて、5大栄養素をバランスよく摂ることです。
これらを摂りすぎても不足してもよくありません。
それぞれの栄養素について簡単に紹介していきます。
- 炭水化物…主に生命の維持や活動するためのエネルギー源となります。(穀類・イモ類・種実類や果物に多い)
- たんぱく質…主に筋肉や血液、骨などを作ります。(肉類・魚介類・大豆製品・乳製品などに多い)
- 脂質…細胞膜や血液を作ったり、ホルモンの材料にもなります。(食物油やマヨネーズなどに多い)
- ビタミンやミネラル…主には身体の調子を整えてくれる栄養素となります。
3大栄養素の代謝をスムーズにしていき、皮膚や血管などの健康を保持します。(野菜・きのこ類・海藻類などに多い)
・規則正しい時間に、1日3食きちんと摂る
1日1回や2回など朝昼兼用の食事などのまとめ食いは、糖尿病の悪化に繋がります。
1日3回を規則正しく、できるだけ偏らないように均等に摂るようにしましょう。
では食事の中の飲み物について説明しましょう。
飲み物による対策
飲み物に関してですが、血糖値が高い状態の人は糖分がなるべく入っていない飲み物をおすすめします。
飲んではいけない飲み物は特別ありません。
コーヒーや紅茶などを飲むときにもお砂糖は入れないで飲み、どうしても甘いほうが良ければ人工甘味料を使ってみるなど工夫してみてください。
外出先で飲む缶ジュースなどの飲み物には意外と多くの糖分が入っていて、一気に血糖が上がっていく可能性があります。糖分、カロリーをよくチェックしてから飲用しましょう。
また、アルコールについてはたくさんの種類があって、カロリーも様々です。
いずれにしろ、飲む量が増えてしまうと当然カロリーも上がり血糖値が上がりますよね。
更には気分も良くなり、ついついおつまみの量や食事量が増えたりして、さらに血糖値が上がります。
アルコールが好きな人にとっては量や回数を制限するのはつらいことですが、週に飲みに行く回数を減らしたりできる範囲で努力してみましょう。
では、次に運動についてです。
運動による対策
運動に関しては食事と同様にとても大切な対策のひとつです。
ただ糖尿病の状態や合併症の有無などで、運動量の制限が必要な人もいます。
ですので、運動量はどれくらいが適当なのか、またどんな運動がいいのかなどについてかかりつけ医の先生に相談するといいでしょう。
運動というのは肥満を解消したり、血液の流れが良くなったりとメリットはたくさんあります。
その中でも糖尿病にとって大きなメリットはインスリン(血糖を下げるホルモン)の働きが良くなることです。
多くの糖尿病の患者さんが2型糖尿病といって、肥満や過食、運動不足などの生活習慣が原因です。
肥満は体内のインスリンの働きを悪くしてしまいます。
しかし、運動することで体重も減って肥満も解消されると、インスリンの働きが改善されます。
インスリンの働きが良くなるということは、血糖値が下がってくるということです。
また、運動をすることでインスリンが多く分泌されて、その働きを活性化させるとも言われています。
では、どんな運動の方法がいいのでしょう?
運動方法としては、酸素を十分体内に取り入れて、身体全体の筋肉を使ってする有酸素運動が効果的です。
運動のポイントは…
- ウオーキングやジョギング、水泳、ラジオ体操などの有酸素運動を
- 1回に20~40分程度行ない
- 1度にまとめてよりも、こまめな運動を週3回くらい行なう
といいとされています。
運動の強さについては、かかりつけ医とよく相談して決めていってくださいね。
糖尿病(血糖値高め)対策に関するまとめ
今回は糖尿病対策、食事や運動などについて説明してきました。
では、まとめてみましょう。
食事療法のポイントとは?
- 適切なエネルギー量の食事を摂る
- 栄養のバランスを考えた食事を摂る
- 規則正しい時間に、1日3食きちんと摂る
運動療法のポイントとは?
- ウオーキングやジョギング、水泳、ラジオ体操などの有酸素運動を
- 1回に20~40分程度行ない
- 1度にまとめてよりも、こまめな運動を週3回くらい行なう
といいとされています。
糖尿病というのは、血糖値が高いままで放置したり、自覚症状がないからといって検査をしないままでいると本当に色んな合併症が出てきます。
糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性神経障害、糖尿病性壊疽、など糖尿病性と検索すればどんどん病名が挙がりますが、これらは全て糖尿病が基礎にあっての合併症となります。
自分で血糖値が調整できるような対策はきちんとして、このような合併症を起こさないように注意していきましょう。