今回は、『糖尿病の症状は?初期に女性がチェックすべき尿や皮膚の状態を説明!』というタイトルでお送りします。
糖尿病という病気は、テレビや雑誌などでもよく取り上げられています。
自分や家族がかかっていないと、なかなかどんな病気か詳しくは知らない人が多いと思います。
糖尿病は、インスリン(血糖を下げてくれるホルモン)の量が何らかの原因で減ることにより、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が慢性的に高くなる病気です。
今回は、糖尿病の症状について、特に初期に女性がチェックすべき点や尿や皮膚の状態について説明していきたいと思います。
糖尿病の症状
糖尿病の症状は、男女関係なく同じような症状が表れます。
糖尿病の患者さんの90%以上の方が、2型糖尿病と言われています。
2型糖尿病というのは、生活習慣や食べ過ぎなどが原因で起こる糖尿病です。
初期にはあまり自覚症状がなく、症状はゆっくりと進行していくので、なかなか発症に気づかない人が多いです。
自覚症状が出てきた場合、次のような症状となります。
尿量が増えて、喉がすぐ乾く
糖尿病になると、血糖を下げてくれるインスリンが減るので血糖が上がります。
血糖が上がるということは、血液中の糖の濃度が上がるということです。
すると、その高い濃度を薄めるために血管の中に水分がどんどん引き込まれた結果、尿量が増えます。
そして、尿量が増えると、身体はもっともっと水分を欲っするので、さらに多飲(たいん・たくさん飲んでしまう)となり、飲んでもすぐ喉が乾いてしまいます。
きちんと食事を摂っているのに痩せていく
膵臓という臓器から分泌されているインスリンは、血液中の糖分を脳や筋肉に必要なエネルギーに変えてくれます。
しかし、そのインスリンの量が減るとエネルギーに変える役割が果たせず、身体は筋肉や脂肪を分解することでエネルギー源を確保しようとします。
インスリンが分泌される量がどんどん減っていけば、それだけ筋肉や脂肪が分解されて体重は減少してしまい、やせ細っていくわけです。
倦怠感(けんたいかん・身体がだるい)があり、すぐに疲れる
身体が痩せて、エネルギーが低下しているので、当然、身体がだるく、疲れやすくなります。
などです。
次に、糖尿病の初期に女性がチェックすべき点を説明していきましょう。
糖尿病初期に女性がチェックすべき点
糖尿病の初期に女性がチェックすべき点を説明していきましょう。
チェックすべき点としては…
- 喉が乾く
- 尿が近い
- 身体がだるい
- 疲れやすい
- 体重が増えたり減ったりする
- 皮膚がかゆくなる(特に陰部など)
この症状は、最初に糖尿病の症状としても説明しましたが、実はこれらの症状は女性の更年期の症状と似ているのです。
なので、これら全てが女性はチェックしておくべき点です。
また、女性の場合、皮膚のトラブルはよく見られます。
特に陰部などデリケートゾーンのかゆみが出てきます。
これは、血糖が高いと血液の粘度が増し、血液の流れが悪くなることで水分も不足して粘膜などにかゆみを生じるようになるからです。
この症状も糖尿病の初期症状とは思わずに、更年期の症状だと思う女性が多いので注意が必要です。
「私のこの症状はどうせ更年期の症状だから仕方ないわ…」
なんて放っておくと大変なことになります。
なぜなら、糖尿病というのは放置しておくと様々な合併症を引き起こしてしまう病気だからです。
ですので、この初期に上記のような症状があったら軽く考えず、早めに受診することをおすすめします。
では次に、なぜ更年期の女性が糖尿病になるケースが多いのかについて説明していきましょう。
女性は50歳前後(閉経後)になると一気に患者数が増えてきます。これには、女性独特の原因があるのです。
それは、女性のホルモンバランスにあります。
女性はエストロゲンとプロゲステロンという2種類の女性ホルモンを分泌しています。
このエストロゲンというのは、インスリンの働きを良くする作用を持つと言われています。
しかし、閉経してしまったらこのエストロゲンの分泌は低下しますので、インスリンの働きは悪くなってしまい血糖が上がってしまうのです。
そして、糖尿病になりやすくなるのです。
次に、糖尿病初期の尿や皮膚の状態について説明していきましょう。
糖尿病初期の尿や皮膚の状態
糖尿病の初期には尿や皮膚に変化があります。
尿の変化
基本的に、正常な尿の色は、淡い黄色の透明な色をしています。
でも、糖尿病の患者さんの尿は、たくさん飲んで尿が薄まっていて、量も多いため、無色透明になってきます。
また、糖尿病では、尿と一緒に糖分が排泄されます。
すると、排尿した時に尿から甘い匂いがしますし、糖があることで尿の粘性(粘り気)が出てきます。
そして、便器に排尿をした際、尿が泡立ってしまうのです。
そのような尿の変化があります。
皮膚の変化
糖尿病の患者さんは、尿量が多くなるため、身体が脱水傾向になります。
そうすると、皮膚の状態も潤いがなくなり、乾燥してひび割れたり、湿疹や皮膚炎を起こしやすくなります。
皮膚に起こる症状として、
- 乾燥肌
- 湿疹
- ひび割れ
- タコ・魚の目
- しびれやむくみ
などがあります。
そして、糖尿病になると、神経障害を引き起こす物質が溜まって、糖尿病神経障害という合併症が出ます。
そのため、皮膚に何か症状があったとしても、神経障害で痛みの感覚が鈍くなっているため、皮膚症状が悪化しやすいのです。
ですので、こうした皮膚の変化は細かくチェックして、ケアしていきましょう。
糖尿病の症状についてのまとめ
今回は、糖尿病の症状と初期に女性がチェックすべき点などについてまとめてみました。
ここでもう一度おさらいしておきましょう。
・尿量が増えて、喉がすぐ乾く
・きちんと食事を摂っているのに痩せていく
・倦怠感(けんたいかん・身体がだるい)があり、すぐに疲れる
・喉が乾く
・尿が近い
・身体がだるい
・疲れやすい
・体重が増えたり減ったりする
・皮膚がかゆくなる(特に陰部など)
・尿は無色透明になる
・甘い匂いがする
・尿は粘性を増し、泡立つ
・乾燥肌
・湿疹
・ひび割れ
・タコ・魚の目
・しびれやむくみ
糖尿病は、初期症状がなかなか出ないことが多く、症状が出たときにはかなり進行しているケースがとても多いです。
そして、女性の場合には更年期と重なり、更に気付くのが遅くなったりします。
ですので、何かおかしいなと思ったり、いつもと違う症状があったら、早めに検査してもらいましょう。